ファッションスタイリスト佐藤佳菜子さんが日常のおしゃれについてのアイデアや思いを綴る連載。今週のテーマは「バッグの中身」についてです。
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わたしは自他共に認める「捨てや」の「片付けや」です。
仕事場にしているコーディネートルームや自宅の部屋はもちろん、ゴミ屋敷のような親友の家もいそいそと片付けに行って盛大に捨てる。
片付けたいというのは、掃除がしたいとは似ているようで違って、わたしの場合はモノを仲間別にカテゴリー分けすることと、不要なものを見つけ出して捨てるのが好き。
それなのに、不思議なことにいつも自分のバッグの中だけはゴミ箱みたいにぐちゃぐちゃで、欲しいものが見つからなかった。
持ち物にこまごましたものが多いせい。
それから、コードのような絡まるものもたくさんあるのもよくない。
まず、考え直したのはお財布、名刺入れ、鍵。
この3つはいつも、ちまちまとしていてスピーディーに発見できた試しがない。
それを画期的に解決したのがボッテガヴェネタの……なんだろう、これは。
カード入れというべきか。この人。
もともとあまり現金派ではないのと、ポイントカードを一切持っていないので、お財布はとてもコンパクトだったのですが、わたしはこれひとつで
1、お財布
2、名刺入れ
3、鍵
をまとめることに成功した。
いままでそもそも、なんで3つも持っていたのか。もはや、そちらの方が謎なくらい一気にバッグの中がすっきりした。
スリーインワン。
カードケースのうらはポケットになっていてここが現金の入れ場所。
そして、ジップの中は滅多に出さないけど携帯したいカード類とあとは名刺。
ここにお札やコインが混ざると名刺が汚れるのが気になるけれど、ここには滅多に出番のないカードしか入っていないのでその心配もない。
レジでも、家の前でも、新しい人に会ったときも、とにかくこの人さえ見つければいい。
しかも白色はバッグの中ですごく目立つ。
神様
仏様
ボッテガヴェネタ様
そして、次の神アイテムはなんの変哲もないこの人。
普通すぎて「は?」とお思いになるでしょう。
なにが神?
これは先日、ミッドタウンの伊東屋にメッセージカードを買いに行ったときにたまたま見つけた、旅行または小物整理用のマチ付きポーチ。
これの素晴らしいところは、布でできたスエード調の素材で、スーパーフライ級に軽く、そして、ハリはあるのにコシがなくてどんなバッグにもなめらかに変幻自在で入ること。
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