ファッションスタイリスト佐藤佳菜子さんが日常のおしゃれについてのアイデアや思いを綴る連載。今回は、パンツと靴の間をつなぐ、ソックス問題についてです。

 


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何年も女性誌の仕事をしていると、毎年かならず人気の企画というものがあって、その中でも毎シーズン、絶対にやるテーマ「冬のタイツとソックス合わせ」。

このテーマをやるたびに、その時々、いろいろなことを考えて良かれと思うことを提案していたつもりでした。

ただ、逆に考えると何年もやらなくちゃいけないということは、いまだに解決していないということ。

読者に響いてないということなんじゃないかと今になって思う。

人気企画という名の未解決事件。

まず、冬の婦人がパンツと靴を履いたときにかならずできるスキマ。
ここを埋めるのは
いったい何色なんだ。

ここはスタイリストの腕の見せ所。

パンツ、ソックス、靴のきれいな3色のグラデーションを。
と、若い頃は思っていました。

本当にすみません。
それはこちらのエゴでした。

だれにも伝わらない勝手な自己満足でした。

いま大人になってみるとそういう自己満足が未解決問題を生んでいたのだと反省している。

だって、自分ですら、朝の忙しい時間から腕なんて振るっていられない。

パッと履いて出られるソックスが必要だ。

結果、いまたどり着いたのは
「パンツと同じ色のソックスでいい」。
パンツから色をつなげてしまえば、もう何色の靴を履こうが勝手。

なんだって合う。

 
 

たしかによく考えられた美しいグラデーションのコンビにはかなわないかもしれないけれど、ヘンテコになるリスクがゼロでなによりも朝、さっと決められる。

 

だからわたしはパンツと同じ色のソックスを必ず持っていて、それをただルーティーンとして履くことにしています。

色をつなげているから、こころなしか脚長にも見える(自分比)。
 

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