フードジャーナリストの小松宏子さんが、最新の食のトレンドを紹介します。
立春ですね。お年賀のご挨拶は終わっても、今年初めて会う方には、「今年もよろしくどうぞ」の意味を込めて、プチシーズナルギフトをお渡ししたいもの。そんなときにぴったりなのが、モダンで愛らしい和菓子。ほんのりと和のお正月気分も残っている今だからこそ、シーズンレスな洋菓子ではなく、和菓子を選びたいものです。それも、え?! こんなに可愛らしくて新しい和菓子があるのね、と、感心してもらえるような品を選べば、贈り手の株が上がること間違いなしです。老舗の和菓子店が、和菓子の魅力を未来へ繋ぐために開発した新しい品から、古都に新規オープンしたお店の品まで、楽しみな3品を選びました。
会津長登屋
「チョコ羊羹ファンタジアFly Me to The Moon」
江戸末期・嘉永元年(1848年)に福島県会津で創業した「長門屋」。和菓子の伝統の味や技を未来へつなげていくために、和菓子の魅力が伝わる新しいシーンづくりをテーマに、商品の開発に積極的に取り組んでいます。「羊羹ファンタジア」はその第3作目だそう。羊羹を食べるシーンがケーキを切り分けるように、華やかなものになればという思いでデザインされたのが、このFly Me to The Moonという羊羹で、青い鳥が、満ちる月に向かい羽ばたいていくさまが描かれています。しかも、切る度に絵柄が変わっていくという、なんとも不思議な羊羹なのです。発売されたのは4年前で、2017年にはグッドデザイン賞も受賞しました。
そして、その第2弾として、昨年末にチョコ羊羹ファンタジアがデビューしました。上のピンクの部分がチョコ羊羹で、中にはいちごやりんごが。透明の部分はりんご錦玉羹。飛んでいる鳥と月はレモン羊羹。底辺の部分もチョコ羊羹でできています。手品のように断面が変わっていくので、お持たせの手土産にも最適です。切り分けるシーンを皆で楽しみましょう。とっておきたくなるような素敵なパッケージは浪江町出身の日本画か舛田玲香さんの書き下ろしです。
DATA
会津長登屋
福島県会津若松市川原町2-10
tel. 0242-27-1358
センスあふれる2022年立春の和菓子
▼右にスワイプしてください▼
Comment