いざ実践! キッチンで見つけた「今の自分に必要ないもの」たち


やましたさんの教えを胸に刻んだなとみさんは、家の中を順調に片づけていき、とうとうキッチンにまで到達。あふれんばかりの食器の量に少々たじろぎはしたものの、引っ越しの断捨離をくぐり抜けてきた愛着ある食器たちはむやみに処分せず、「残す」ことを選択します。

 

さらに、吊り棚の奥にしまった「謎の物体」にも勇気を出して挑むと、前の家から持ってきたコンビニの割り箸などがたくさん入っていました。1年間その存在を忘れていたということは「今の自分には必要ない」ものと判断して「処分」を決意します。

 

その中で、なとみさんの手が止まったのが「お弁当グッズ」です。かつては母として、嫁として、妻として、お弁当を作っていた日々を思い出すなとみさん。でも、これは今の自分には必要のないもの……。“あの時の自分”を讃えながら、感謝の気持を添えて、お弁当グッズをそっとゴミ袋に入れるのでした。

 
 


いただきものの処分、「後ろめたさ」を払拭するには?


自分軸でモノと向き合うことで少しずつキッチンも片づいてきましたが、ここでまた新たな壁が。一人暮らしではなかなか出番がないファミリータイプのホットプレートや、メンテナンスが面倒なビールサーバーなどなど……。これらは引越し祝いでもらった、「人からのいただきもの」たちです。

 

そこで、いただいた本人に正直に事情を伝える、という方法を実践。プレゼントしてくれた人の了解を得たことで、処分する覚悟を持つことができました。

 

なとみさんのように、処分前に「いただいた本人に一言お断りを入れる」というやり方は、気持ちよく断捨離するためのひとつの方法なのかもしれません。