黒と白のカラーリングに、ずんぐりむっくりのまんまるボディ。パンダの愛くるしい姿は、どんな人をも魅了してしまいます。それは極道の人間でも例外ではない! というわけで、モーニング・ツー連載中の『パンダと極道』をご紹介します。

『パンダと極道』(1)(モーニング KC)


ある日、親父が連れてきた妹は……?


竹ノ虎組(たけのこぐみ)組長の息子、竹々野真笹斗(たけがや・まさと)は、大勢の奇襲を一人で返り討ちにしたことなどから“不屈の虎”と呼ばれ、周囲から恐れられる存在。何人もの組員を従えて極道の仕事に邁進していましたが、ある日、父に呼び出されます。

「お前の妹だ」

と紹介されたのは、一頭の愛らしい子パンダ。

 

いやいや、妹じゃなくてパンダだし。と思っても、「妹だ」と言い切る父。名前はももちゃんとのこと。「頼んだぞ」と言われたのですが、組長の父には絶対服従。親父が妹と言えば、パンダではなくて妹なのです。

 

ももちゃんは“不屈の虎” 真笹斗を目の前にしても、にこにこと笑みを浮かべています。真笹斗は幼い頃からにらんでいないのににらんでいると勘違いされ、大人になっても組長の息子という立場から、周囲の人間から胡散臭い笑顔を向けられるばかりでした。そんな真笹斗にとって、無垢な笑顔を向けられるのは、昔飼っていた犬・タツオ以来だったのです(切ないな、真笹斗……)。

 

こうして真笹斗はあっという間にももちゃんに骨抜きにされ、パンダとの生活が始まるのでした。あれだけ恐れられていた存在だった真笹斗が、ももちゃん最優先。大事な取引をキャンセルしようとするし、あまりの変わりっぷりに部下も振り回されっぱなし。でも、部下たちもすぐに“お嬢”(=ももちゃん)に魅了されてしまいます。

 

タイトルどおり、パンダと極道の日常をただただ愛でるだけのショートストーリーなのですが、これがとにかく癒やされる。うちにも、ももちゃんほしい! ももちゃんなら何をしても許せる! ももちゃんが家にいたら、仕事とっとと終わらせて速攻で帰る! スマホで動画や写真撮りまくる!

またももちゃんも、お兄ちゃんである真笹斗を慕っている様子で、すっかり仲のいい兄妹になっています。いやー、パンダの愛らしさは偉大。無敵。パンダが初めて日本に来たのは1972年で、パンダが愛され続けてもう半世紀。そしてその節目に登場したのが『パンダと極道』というわけです。

3月に発売された単行本1巻のオビでは、TBSの安住紳一郎アナウンサーが、「生態の描写がリアルです。ただ設定がおかしい。笑 パンダの癒やしに浸ってみませんか」とのコメントを寄せています。ただひたすらに、かわいいももちゃんを愛でて、癒やされよう!

 

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『パンダと極道』
夏本季実 講談社

竹ノ虎組(たけのこぐみ)の跡継ぎ・真笹斗(まさと)のもとに、ある日突然やってきた妹。その妹は、なんとパンダ! その日から、真笹斗はパンダの「もも」にメロメロ。無敵の可愛らしさを誇る、パンダの癒やしショート。