キラキラした登場人物、そしてドラマチックな物語で私たちをキュンとさせてくれる恋愛漫画。だけど、リアリティ派の人は、どうしても冷めた目線で読んでしまい、物語のラストまで楽しめない……なんてこともあるのではないでしょうか。

「トーチWeb」で連載中の『自転車屋さんの高橋くん』は、恋愛漫画ならではのキュンはもちろん、そんなリアリティ派のあなたの心を揺さぶる、人間ドラマとしての魅力をあわせ持っています。


通勤途中に助けてくれたのは……


会社へ向かう途中、乗っていた自転車が壊れてしまい途方に暮れていた主人公・飯野朋子。そんな彼女を助けてくれたのは、ちょっぴり近寄りがたい年下男子“自転車屋さんの高橋くん”でした。

目つきが悪く、前髪を金髪に染めている高橋くんは、周囲からはヤンキーだの、ハッとするほどのイケメンだのと形容されるほど目立ちます。そんな彼の外見やぶっきらぼうな物言いに最初は戸惑う朋子でしたが、その裏にあるストレートな優しさを知り、次第に心惹かれていきます。


朋子を通して共感する、日常に潜む“ざらついた感情”


『自転車屋さんの高橋くん』は、そんな朋子と高橋くんの恋愛模様を描いた作品。2人が距離を縮めていく様子は微笑ましいし、高橋くんの真っ直ぐな男らしさには思わずキュンとしてしまいます。

 

ですが、本作には恋愛漫画としての一面以外にも注目すべきポイントがあります。

「なんで会社の飲み会っておじさんたちの相手をしなきゃいけないんだろう?」
「どうしてこの人は私の好きなものを軽々しく否定できるんだろう?」
「親がいう“まともな人と付き合いなさい”ってどういうこと?」

そんな日常に潜む“ざらついた感情”を、朋子を通して描いているのです。

その感情を上手に解消して、心を軽くしていく方法を教えてくれるのが、高橋くんの真っ直ぐさだったり、ちょっぴり毒舌な朋子の同僚・キミちゃんであったり……。

『自転車屋さんの高橋くん』は恋愛漫画だけれど、私たちの日常に溢れる職場の人間関係や、家族関係のつまずきをあぶり出し、それらを克服しようとする、ひとりの人間の成長物語として捉えることもできるのです。


リアルだからこそ、2人の恋を応援したくなる


物語が進むにつれて、さらに登場人物が増えていきますが、その度に「自分の周りにもこういう人いるなぁ」と思わず頷いてしまうほどのリアルなキャラクターも見どころの一つ。

漫画の世界だけれど、説得力のあるキャラクター、そしてリアルな感情が詰まっているからこそ、高橋くんと朋子の恋を応援したくなります。最近、恋愛漫画はご無沙汰なリアリティ派のあなたにぜひおすすめしたい作品です。
 

 

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『自転車屋さんの高橋くん 』
松虫あられ(著)

近所の自転車屋で働く高橋くんはいつも距離が近いし、ちょっと強引なところもあるけど不思議と嫌じゃない。それどころか、普段は言えない本当の気持ちも彼にならぜんぶ話せる……。世話焼き年下ヤンキー×ちょいネガティブなアラサー女子のご近所ラブストーリー。


松虫あられ
2013年徳間書店「COMICリュウ」にてデビュー。『鬼娘恋愛禁止令』(全2巻)絶賛発売中。noteで自主制作漫画『自転車屋さん家の高橋くん』を発表後、トーチwebで『自転車屋さんの高橋くん』を連載開始。
Twitter:@umaco0303