日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、役職定年後の夫にモヤモヤするというお話です。

 


「あなた、友達いないの?」休日はずっとゴロゴロ…「孤独な中年」まっしぐらの夫


エピソードをお寄せくださったのは、息子さん二人も手が離れ、ホッと一息というナオミさん(50歳・教師)。

数年前に長男が就職して家を出て、次男も大学4年生。母業もそろそろ終わり、とホッとしています。

時間と心に余裕ができたので、ずっと読みたかった長編シリーズの本を読み始めたり、職場でちょっとした役員に手を挙げてみたり。新しい生活をどう過ごしていこうかとゆるゆる考える日々です。

モヤモヤするのは3歳上の夫について。40代後半に職場で役職定年を迎え、「これで激務から解放される」と言っていました。そのときは本当に、悔しさなどより安堵が強かったのだと思いますが、段々暇をもてあますようになったのです。

もともと仕事人間で無趣味、堅苦しいタイプ。職場の人と飲み会やゴルフには行っていましたが、私は夫のプライベートの友達を知りません。今の職場はみなさっさと帰宅するようで、飲み会などは少ないみたい。平日は私より早く帰宅して、休日は現役時代と同じく家でゴロゴロするばかり。

まだ50代なのに、急に老け込んだ夫を見ていると不安になります。本人も居心地の悪さはあるみたいで、ちょっとしたことでイライラすることが増えました。お隣さんの物音にキレたり、急に息子を捕まえてがみがみ叱ってみたりするものだから、子供たちも戸惑っているようです。

 


「孤独な日本のオジサン」問題


最近話題になっている、「孤独な日本のオジサン」問題ですね。とある調査では、50代・60代の男性の3割は「悩みを相談できるような友人がいない」とか。メンタル不調、食生活などの生活リズムの乱れなど、孤独リスクは健康も左右します。ご家族がいるとはいえ、ナオミさんのご主人も心配ですね。

日本の中高年男性には、「仕事にまい進するのが男らしさ」といったような価値観を押し付けられて、プライベートの充実を二の次にしていたような男性も多そうです。趣味の充実、ご近所づきあいなどは優先順位を下げに下げた結果、定年を迎える頃には「友達のいないオジサン」化している……。

でもきっと、「今からでも友達つくれば?」「趣味はないの?」みたいなことをいきなり言ってもご主人は素直に聞けなそう。オフの時間をどう過ごすかは個人の自由ですし、暇な時間をそれなりに楽しんでいるかもしれないですから、あまり押しつけがましくなってもいけないですよね。

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我が家の「孤独なオジサン」
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