ファッションエディターの発田美穂さんが、大人世代におすすめしたいアイテムやコーディネート術、テクニックをご紹介します。
今シーズン、素材としての注目株。それはエコレザー!
数年前から徐々に出始めていましたが、今シーズンは、大人のワードローブにおける素材のひとつとして、しっかり定着してきた、という感じがします。トレンドではなく、いつもそこにある選択肢のひとつとして。
で、私も手に入れてみました! ブラックの、セミワイドパンツで!
エコレザーのツヤ感は、私にとっては少しだけ冒険というか、手持ちのワードローブからするとやや強い印象のアイテムです。でもその強さが、こんなカジュアルの日にはピリッと効いてくる!
少し大人っぽくなるし(すでに十分な大人である、ということは重々承知しております)、ちょっとモード感というか、辛さも出るし。
あとは、エコレザー先輩(注:エコレザーをすでに着ている人)から聞いたのは、エコレザーは雨の日にも重宝するということと、冬には暖かくて便利ということ!
ということで、雨の日にはレインブーツを、冬にはタイツを仕込んでレースアップブーツなどと合わせるつもりです。
それから冬のスタイリングを全身で見たときにも、このツヤ感がポイントになりそう! とも思っています。コートもニットもマットな素材感だから、そこにこのエコレザーがツヤっと(イメージ)。
そうそう。毎夏の怒涛の繁忙期がひと段落したので、森美術館で開催されている、「地球がまわる音を聴く:パンデミック以降のウェルビーイング」展に行くことができました。
これ、ドイツ人アーティスト、ヴォルフガング・ライプの『ヘーゼルナッツの花粉』という展示です。作品に使った花粉は20年かけて集めたものだとか。まるで発光しているような鮮やかさと美しさ。
ちなみに私、特にアートに詳しいわけでも、しょっちゅう美術展を見に行っているわけでもありません(急なエクスキューズ)。ただ慌ただしい毎日だと、なんとなく息が上がってくるというか、きちんと地面を踏めていない感じというか。特に何もなくても気持ちがソワソワしてきてしまうので、こういう場所で、好きなアーティストを見つけたり、難解なアートに「てか、全然よくわからん!」と思ってみたり……。そんな時間も必要だなあ、と改めて思ったのでした。
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