1月22日より、中谷美紀さんを主演に迎え実写ドラマがスタートしている『ライフ2 ギバーテイカー』

――“大切なもの”を奪うか奪われるか。とある女性刑事と史上最悪の殺人犯との死闘を描く本作ですが、気になるあらすじと注目すべきポイントは?

『ライフ2 ギバーテイカー』 (1)(アフタヌーンKC)


妹を殺された……優秀な女性刑事が背負う辛い過去


その高い検挙率で警察署内でも一目置かれる女性刑事・倉澤 樹 (くらさわ いつき)。とにかく真面目で正義感が強すぎる彼女は、周囲と衝突することもしばしば。

 

ですが、彼女は恐れることなく自分の職務、正義を全うします。なぜなら、決して忘れることのできない“辛い過去”が彼女を奮い立たせるから。

 

それは樹が高校生の頃のこと。当時彼女には穂乃花(ほのか)という小学生の妹がいました。お隣に貴志ルオト(きし るおと)という少年が引っ越してきたことをきっかけに、まるで兄弟のように仲良くしていた3人。ですが、ある日突然殺人に関心を抱いたルオトが穂乃花を殺害する……そんな痛ましい事件が起きてしまうのです。

 


誰も加害者を裁けない、少年犯罪のリアル


その後、すぐにルオトは逮捕されますが、犯行当時は未成年だったことから、医療少年院に送致され5年ほどで釈放されるという結果に。

 

妹は2度と帰ってこない。にも関わらず、加害者であるルオトは国や法律に守られて生きてく……そんな残酷な現実に樹は強い怒りを抱くのです。

 

その強い怒りを糧に今では立派な女性刑事となった樹。事件に追われる毎日を過ごす彼女ですが、とあるXデーが近付きます。それは、ルオトが医療少年院から退院する日。

専門医たちは「こんなに矯正教育がうまくいった例はない」と彼を褒め称えますが、もちろん樹だけは信じません。そして、すぐにその予想は確信へと変わります。なぜなら、自宅の扉の前に穂乃花の死亡当時を連想させる風鈴と「あなたの大切なものをもう一度奪います」と書かれた手紙が置かれていたから。

 
 


奪うか奪われるか、壮絶な死闘のラストにあるものとは


17歳となったルオトは退院後に名前を変え、その穏やかで可愛らしい容姿を武器にして人に取り入り、再び凶行に手を染めます。自分の手を使わずに他人を操るなど邪悪さを増していくルオト……。これ以上犠牲者を出すまいとルオトを追う樹ですが、物語が進むにつれて2人の戦いはより壮絶さを増していきます。

 

――なぜルオトは樹にこだわるのか?そして彼を凶悪殺人犯にたらしめたものは何なのか?

2人の死闘以外にも、この“ルオト”という少年につきまとういくつもの謎が、『ライフ2 ギバーテイカー』のサスペンス性をより一層盛り立てます。

そして、何よりも注目したいのは、この壮絶な戦いのラストです。ルオトを逮捕する、あるいは死刑にする……きっと何をしても彼には響かないことでしょう。なぜなら人としての心や罪悪感が欠如しているから。

ルオトという少年が最後に何を思い、自分の罪とどう向き合うのか? 事件の解決ではなく、ルオトという存在が『ライフ2 ギバーテイカー』の終着点。

ドラマ『ギバーテイカー』では、菊池風磨(Sexy Zone)さんがルオトを演じます。ぜひ本作の終着点となる彼に注目してみてはいかがでしょうか。

 

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<作品紹介>
『ライフ2 ギバーテイカー』
すえのぶ けいこ (著)

「こんなに矯正教育がうまくいった例はない」「生まれ変わった」と称えられ少年院から出てきたのは、かつて妹の命を奪った美少年だった――。「怖いものなんて無い」という凛々しく勇猛な女刑事・倉澤樹(くらさわいつき)が、史上最悪の殺人犯との死闘に身を投じる! 累計発行部数1000万部超の衝撃作『ライフ』のすえのぶけいこ、初の青年誌連載。強烈に苛酷な舞台をエネルギッシュに描き出す!


<作者プロフィール>
すえのぶけいこ

1999年に「別冊フレンド」12月号掲載の『手をつなごう』で漫画家デビュー。2002年より同誌で連載を開始した『ライフ』が累計950万部を突破する大ヒットに。2016年〜2018年の間に「アフターヌーン」で連載していた『ライフ2 ギバーテイカー』が中谷美紀を主演に迎えWOWOWでドラマ化。