日常で感じる「ちょっとした違和感」について井戸端会議していくこの連載。ウェブマガジン「ミモレ」とその読者コミュニティ〔ミモレ編集室〕に寄せられた皆さんのモヤモヤエピソードをご紹介していきます。

今日ご紹介するのは、お仕事ファッションにまつわるモヤモヤエピソードです。

 


おしゃれして働きたくて転職したのに…


エピソードをお寄せくださったのは、ファッションが大好きなミナコさん(39歳・会社員)。

新卒で勤めていた会社を辞め、転職したばかりです。「あんな安定企業を辞めるの?」と周囲にはだいぶ驚かれましたが、40代を前に色々思うところがあって。

元の会社はリモートワークもできず、今どき制服もあるしで、だいぶ古い体質でした。ある日無性に嫌になって転職サイトを見始めたら止まらなくなり、数か月後には転職を決めました。

新しい職場はウェブを中心とした広告・マーケティングをする会社です。前の職場でウェブサイト運営に少し携わっていたので、ぎりぎり経験ありということで採用されました。Zoom面接した社員の人の雰囲気もとてもよくて、わくわくしながら出社した初日。ちょっと違和感が。

「服装は自由です」とは聞いていましたが、社員の皆さんのファッションはだいぶラフ。男性も女性もゆるっとしたカジュアルが多く、パーカーやスウェット姿もちらほら。勝手にイメージしていた「おしゃれなオフィスカジュアル」とはちょっと違うようです。

出勤とリモートワークが半々くらいなので、「たまに出勤する日はおしゃれしたいな」とオフィス用の服を準備していました。でも、同僚のファッションと比べるとちょっと気合が入りすぎかも……? と不安になってきました。よく考えたら、採用プロセスはすべてオンラインだったので実際に働いている人の服装をちゃんと見たことがなかったんですよね。こんな落とし穴があったなんて、とちょっとモヤモヤしています。

 


「自由」の意味は「自由」!


40歳を前に心機一転されたんですね。おめでとうございます! 安定を捨てて挑戦するのはとても勇気がいることだと思うので、ミナコさんの決断を心から尊敬します。

オンライン上で就職活動が完結してしまうからこその、入社後に感じるギャップ。このモヤモヤは、コロナ禍以降に生まれた新しいものかもしれませんね。どんな人たちが、どんな服装で、どんな雰囲気で働いているのか……。ウェブ面談だけではなかなか把握するのが難しいところです。

好きなおしゃれをして働きたいと思ったのに、周囲からちょっと浮いてしまうかも。そう感じたミナコさんは、これまで調和を大事にする職場でしっかり働いてきた人なんだと思います。会社の制服は、まさに「浮かないように」「誰のことも不快にしないように」するためのシステム。そんな「制服文化」出身者からすると、「あれ、私がしたいファッションと同僚のファッションが違うかも」という違和感はモヤモヤしますよね。

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【漫画】「服装は自由!」ってホントに…?
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