猫を見つけやすい時間帯は朝と夕方。その理由は⋯⋯


——「まどねこ」を探す時のコツはありますか?

新美:もちろん日当たりがいいところ。あとは暑すぎないところですね。それから猫が興味がありそうなものが窓から見えるような路地がいいと思います。たとえばお家の中から外を見ているとすると、大きな庭のある家だったら猫は庭しか見られませんが、道路に面していればいろんなものが見られます。ポルトガルの古い街では、猫が窓辺に出ていることが多いですね。

オランダ/アムステルダム(撮影時刻:午前9時37分)

アムステルダムの人は、冬の日照時間が短いこともあって、夏になると健康のためにみんなほぼ裸みたいな格好で日光浴するんですね。そういうのを猫も見ていて、自分たちも窓辺で日光浴してるんだと思うんです。アムステルダムは猫を飼っている家だったらほぼ窓辺に猫がいます。

――人間の真似をしているみたいでかわいいですね。そういえば、写真には全部「撮影時刻」も添えられていますよね? 時間帯も関係するのでしょうか。

新美:猫を見つけやすい時間帯があって、それは朝と夕方。日が上っていることは前提だけれども、直射日光ではなく光が強すぎない時間が、猫も日差しが浴びやすいのだと思います。そして、朝は街の様子を知りたいから窓辺にいるのでしょう。夕方は飼い主さんが早く帰ってこないかな、ご飯食べたいな、と思って見ているのかも。その中間の昼間は、多分お昼寝してますね。

 

猫が通れるくらい窓が開いているところに目星をつける


——新美さんお気に入りの「まどねこ」を教えていただきたいです。

新美:「黒鍵のエチュード」と名付けたページのこの子は、背景とのコントラストも素敵だなあって。

ポーランド/ワルシャワ(撮影時刻:午前9時02分)

この場所は2階の窓なんですけど、猫が通れるだけ窓が開いているところは、猫がそこから出入りしているに違いないと思って。前の日に目星をつけておいて翌日行ったら、この子がじっと見ていたんです。