モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。彼女がファッション、ビューティ、ライフスタイル、さまざまなジャンルで新しい自分を発見していく連載です。

現在、2冊目のエッセイ集『けだま』が発売中のはまじ。服を軸に展開されるエッセイ集ですが、実はミモレのはまじ連載を愛読してくれている方にはピンと来るエピソードが散りばめられている一冊でもあります。

 

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「ミモレでの連載の取材や撮影をしている日々と並行して、毎月コツコツと書いていたのが『けだま』です。どのエッセイも私の身の回りで起こったことを綴っているので、リンクしていることもあれば、連載を読んでくださっていたことで『けだま』の中にあるストーリーをより広く奥行きを感じながら読んでいただけるものもあるかもしれません」

たとえば「ピンクの記憶」。

先日私のマネージャーに「はまじさんは私にとってピンクマスターです」と言われ、とても嬉しかった。

という一文から始まります。きっと連載読者の皆さんの中にも、はまじが着るピンクは素敵だなあと思っている方は多いのではないでしょうか。夏の暑さ対策について教えてもらった記事では、さらりとはまじがはいていたピンクのパンツに対して、読者からも「ピンクのパンツが素敵です」とコメントが寄せられていました。

また先々月公開された春のきれい色の話ではピンクのオールインワンを着こなしていたはまじ。この記事もたくさんの方に読んでいただきました。きっと「ピンクの記憶」を読む連載読者の方は、マネージャーさんの一言に「私もそう思っていた!」と共感して、ピンクのパンツやオールインワンを着たはまじを思い浮かべながら、読み進めることができるはず。

また1冊の中には、息子さんを出産したときのことを綴った「おっぱいと水色のロンパース」という1編があります。ミモレの連載の中では、ティファニーでお子さんの絵を刻印したネックレスを作ったこと、子育てで心がけていることなどで、息子さんのことを話してくれています。あわせて読むことで、より深く、はまじの愛情や優しさに感じいることができます。

「カゴ・カゴ・カゴ」では、そのタイトル通り、カゴ好きなはまじの暮らしぶりやエピソードが収められています。ミモレでの連載でも愛用しているカゴを教えてくれました。インテリアとして使っているものもバッグとして愛用しているものも出てきます。エッセイでは、浜島家にあるかごの数も書かれていて、その数に驚かされます(笑)。

その他にも、はまじが愛用する服「ヂェン先生の日常着」、ミステリーハンター時代の話、上京したて駆け出しモデル時代のエピソードもあれば、ミモレでもおなじみのスタイリスト福田麻琴さん、ヘア&メイクアップアーティスト赤松絵利さん、そしてスタイリスト大草直子さんの名前も登場します。

ただ、あくまでもストーリーのきっかけやエッセンスにすぎず、各エッセイでは思いもかけない世界にはまじが連れていってくれます。以前のインタビューでも話していた通り、はまじのエッセイとは呼んでいるものの、自身の思いの丈が書かれているわけではなく、本人が感じた空気感や温度を伝えるもの。そんなはまじのエッセイを称して、担当編集の方からはこう言われたそうです。

「1作目の『蝶の粉』の担当してくださった編集の方からは『はまじのエッセイは私小説だね』と言われたことがあります。身の周りで実際にあったことを詳細に書いているだけで、フィクションの世界を作っているわけではないですが、毛色の違うエピソードをいくつかエッセイの中で登場させて、ひとつの空気感を作っている。そんなところから、私小説と言ってくれたのかもしれません」

エッセイでありながらも、私小説のようでもあり、連載読者にとっては、ニヤリとしてしまうようなエピソードもたくさん綴られている『けだま』。ぜひ読んで、はまじに感想を伝えてあげてください。

 Information 
はまじの2冊目の随筆集『けだま』が発売中!

 

『けだま』
著者 浜島直子 定価1540円 大和書房

モデルはまじが、「服」を入り口に、愛してやまない普通の日常を温度感をもって綴る22編のエッセイ集。「カゴ・カゴ・カゴ」「おっぱいと水色のロンパース」「シスターモデルの七つ道具」「さらばブラジャー」など、はまじと同世代のミモレ読者には気になる題材が満載です。帯には、伊藤まさこさん、のんさんの推薦コメントも!



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構成・文/幸山梨奈
 


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