素敵な制服を着て、空港をさっそうと歩く客室乗務員(CA)やグランドスタッフ。フロントラインに立つCAやグランドスタッフは、いわば航空会社のイメージを体現する広告塔でもあります。そのためどのエアラインも制服に力を入れており、中には超有名デザイナーによる制服も!
2023年2月に『エアライン制服図鑑』を出版した京極祥江が、世界の素敵なCA制服を写真つきで紹介します。

写真提供/(左から時計回りに)吉祥航空、ヴァージン アトランティック航空、シンガポール航空、海南航空


ラクロワにヴィヴィアンも! 世界的有名デザイナーによるヨーロッパCA制服

写真提供/エールフランス航空

CA制服は、実はファッション史に名を残す一流デザイナーが手がけていることが多いんです。たとえば大韓航空のCA制服はヴェルサーチによるデザイン。JALはファッションブランド「EZUMi」のデザイナー・江角泰俊氏が、ANAはニューヨークで活躍しているプラバル・グルン氏がデザインを担当しています。

中でもビッグネームは、エールフランス航空。オートクチュールの鬼才、クリスチャン・ラクロワが乗客に接する17職種の職員のために約100種類のアイテムをデザインしました。紺色に赤という、トリコロールを思わせる配色がとっても素敵。しかも各スタッフが好きなアイテムを好きなように組み合わせて着こなせます。

ちなみにエールフランス航空は、二ナ・リッチ、クリスチャン・ディオール、バレンシアガなど歴代制服のデザイナーがどれも大物揃い。さすがファッション大国・フランスを代表する航空会社です。
 

写真提供/ヴァージン アトランティック航空

イギリスのヴァージン アトランティック航空の制服をデザインしたのは、昨年末に亡くなったパンクの女王、ヴィヴィアン・ウェストウッド。「ヴァージンレッド」と言われるコーポレートカラーの赤をふんだんに使ったインパクトのある制服ですが、色以上にインパクトがあるのは、性別に関係なく、希望する制服を着られること。それに先んじて、2019 年には「CA はメイク必須」のルールを撤廃しています。ジェンダー・ニュートラルの最先端をゆくエアラインなのです。
 

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