日本でも、外国から来た人がたどたどしくも日本語で一生懸命何かを伝えようとしてくれるのと、英語を理解するのは当然でしょうとばかりにまくし立てられるのとでは、前者の方が断然好印象ですよね。言語を理解しようと努力するのは、その文化に対しリスペクトを表すのと同じだと思うのです。

たどたどしくても気持ちが大事!フランス人と繋がるには、やっぱりフランス語で【パリ在住エッセイスト井筒麻三子】_img3
マルシェでのお買い物の際は、「これはどうやって食べるんですか?」と尋ねるなど、なるべくたくさん話をするようにしてみたり。

相変わらずフランス語は発展途上でしかない私ですが、自分が勉強してきた中で「これは効果があったな」と思えるのが、聞こえた内容を一言一句書き取るディクテーションと、やや遅れて一言一句繰り返して発声するシャドーイングです。

どちらもリスニングと単語力が鍛えられ、ディクテーションはライティング、シャドーイングはスピーキングの練習にもなるので、フランス語に限らず、語学を勉強している人にはぜひ試してみてほしいなと思います。

 

それ以外で私自身が続けているのは、散歩やお買い物に出かける際に、ポッドキャストでFranceinfoのニュース討論や、Franceinterの19時のニュースを聞くこと。ぼやっと聞いているだけですが、聞かないよりはずっとためになっている感じがしています。

たどたどしくても気持ちが大事!フランス人と繋がるには、やっぱりフランス語で【パリ在住エッセイスト井筒麻三子】_img4
語学学校で先生がよく言っていたのが「和仏や仏和辞典ではなく、仏仏辞典を使うように!」ということ。最初はわからん〜と思いましたが、最近では、細かいニュアンスはやはり仏仏辞典の方が詳しくてわかりやすいと思うようになりました。

フランス語の本を読むのもおすすめです。どんな言語でもそうですが、勉強のためなら、本は辞書を引かずに、絶対そのまま読み進めること! 「それじゃあ内容がわからない」と言う人もいますが、辞書を引いていると、本の面白さが半減して続かなくなってしまいます。

内容がわからないのは、自分のレベルにその本が合ってないから。もう少し簡単で、でもグイグイ引き込まれるような本を探しましょう。サスペンスなど、先が気になる本がいいです。これは、私自身が英語を習得する際に役立ったと感じ、フランス語の語学学校の先生からも勧められた方法なので、間違いないと思います。
 

撮影/Yas