大人の凝り固まった価値観の外で生きる子どもといると、大事なものを見失わないで生きていける気がする


結婚・出産を機に一度は芸人としての活動を辞め、子育てに専念しますが、そこでの出来事をTikTokで発信するようになります。

こもちこんぶ:TikTokは頑張ってやっているわけではなく、我慢できなくて発信しているんです。舞台に立つことを諦めて、完全に封印しようとしたのに、抑えられなかった部分が漏れてしまったんです。

こもちこんぶさんがTikTokなどで投稿するのは、どちらかと言うと子育てで困ったこと。家がぐちゃぐちゃになり、つねにしっちゃかめっちゃかというリアルな日常です。でも、そんな大変なことについて語っていても、にじみ出るのは根底にある子どもへの愛情や、子育てという営みの尊さです。

こもちこんぶ:めんどくさい、嫌だったことより、子どもから受け取る喜びとか感動が圧倒的に多いんです。苦労を超えちゃう感動があるっていうのは間違いないです。疲れていると見失ってしまいますけどね。

「才能より大事なもの」一度は夢を諦めた4児の母が、子育てを経て共感を呼ぶ芸人になるまで【竹田こもちこんぶ】_img0
 

こもちこんぶ:大人は頭が固まってしまっている。お金や立場に執着してしまうし、自分をよく見せたいって思ったり、価値を置くところが決まっていたりするところがあるんです。知らず知らずの間に、効率や時間、お金という尺度で、いかに生活がうまく回るかを考えるようになるんです。でも子どもって、そういった大人の価値観とは違うところで目を輝かせるんです。体裁とか、よくよく考えたらどうでもいいことを気にしている自分を、子どもによって暴かれる瞬間がある。そんな子どもと一緒に生活していると、大事なものを見失わないで生きていけるかもって思うんです。

 

4人の子育てという超絶ハードな生活で、もう限界! と思うようなことはありませんか? と質問すると、速攻「ありますよ!」との返答が。

こもちこんぶ:全てを捨ててしまいたくなることもあります。一週間に一回くらいはもう無理だ、わぁぁぁぁってってなっているかもしれないですね。

4人の子育ては超ハード。そんな子育てを続けていくために、「吐き出すこと」と「子育て以外に好きなことを見つけること」が重要だと言います。

こもちこんぶ:とにかく吐き出す、ということが大事です。何かあると、これ、絶対友達に言ってやろう! って思って、次会ったときにうわぁって話して、スッキリする。その繰り返しです。あと、趣味や仕事など子育て以外に好きなことを見つけることはすごく大事だと思います。子育てだけになってしまうと、苦しくなった時に逃げ道がなくなってしまう。私もTikTokをやっていなかったら、もっと余裕がなくなって子どもたちにきつくあたっていたんじゃないかなと思うんです。気持ちを発信する場所があるから自分の中でうまいバランスがとれているんです。