もちろん、お怒りの方は痴漢なんてしたことないんでしょう。なのに「日本人の男は全員痴漢」みたいに言われることにご立腹なのかもしれません。そんなことは私も思っちゃいません。私が言いたいのは「痴漢大国」は「痴漢」だけでは成立しないとういうことです。端的に言えば、日本に痴漢が多いのは、社会にある「痴漢くらいで騒ぐな」という空気があるから。社会的に、法的に、痴漢がほぼ罰せられていないからです。
ちなみに上記で私が経験したすべての痴漢行為は、ほとんどが「強制わいせつ」か「公然わいせつ」にあたりますが、ひとつも逮捕されていません。私が告訴しないから? もちろんそうですが、満員電車の中で小柄な中学生の真ん前で自慰行為にふけるおっさんに、周囲はみーんな気づきながら「朝から勘弁してくれよ……」てな具合に背を向けてるだけだったし、界隈で有名なチョウチンアンコウの露出狂も、町中が警察に通報することも、警察が本気で捕まえることもできたはずです。

 

こういう状況は、DJ SODAさんへの二次加害にもくっきりと見て取れます。加害者本人ではもちろんない、おそらく「俺は痴漢なんてしない系の人」が、「あんなに露出の多いを服装だったら、触られて当たり前」「フェスでああいう混乱が起こるのは当たり前」などと、加害者が許されるべき理由を、被害者を責める形でぶつけてくる。なかんずく、ジブリ映画を監督したこともあるアニメ界の有名クリエイターの「DJ SODAが言ってる性被害って、公開型の美人局(つつもたせ)なのだろう」というツイート(「X」)には、あまりの無神経さに腹立たしさを通り越し、開いた口がふさがりませんでした(何の謝罪もせずこっそり削除したようですが、すでに韓国での多くの媒体が報道しています)。