ハリー王子

2023年3月30日、新聞社を巡り、プライバシー侵害の裁判に出席。 シャツ/ディオール 写真:ロイター/アフロ

最後は、ハリー王子。まさかこの並びで、王子が登場するとは予測すらしていませんでしたが、これも結婚後の変化というのでしょう。妻メーガン夫人のディオール好きは、どうやら夫ハリー王子にも影響をもたらした模様……。

今年の3月、裁判に出廷するため、英国帰国をされた王子が、ジャケットの下にお召しになっていたシャツがディオールだったんです。さりげなくアイコンの蜂の刺繍がチラリ。
元々、トラッドよりトレンド的スタイルがお得意の王子だけに、お似合いになっているしスタイリッシュなチョイスとも。

しかし、その約1ヵ月後、更に驚くことに……。

2023年5月6日、ウェストミンスター寺院にて、チャールズ英国王戴冠。 スリーピース/ディオール 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

記憶に新しい、今年5月に行われたチャールズ国王の戴冠式。妻を米国に残し、お一人で出席されたハリー王子がその日お召しになっていたのが、現メンズ・アーティスティック・ディレクターのキム・ジョーンズによるディオール!
恐らくビスポークでしょう。ボディにフィットして美しい正装姿でしたが、一方で、まさか英国の歴史的行事で、王子が他国のブランドを着用されるとは……驚きとともにやはり眉をひそめた人もいたようです。これもある種の王子の意思主張ともとれるのでしょう。

亡き母ダイアナ妃の愛したブランドを受け継ぐかの如くディオールを着用するハリー王子も、エリザベス女王の妹であるマーガレット王女も、そういえば共に第二子。また王室内での立場に葛藤し続けたという点で共通点も見える、マーガレット王女、ダイアナ妃、ハリー王子の御三方とブランドとの繋がりも興味深いですね。

これまでオンリーワンをビスポークされていたエリザベス女王の逝去により、他国ブランドも愛用されるカミラ王妃が女性トップとして、ロールモデルとなるならば、今後は英国ブランドにのみ固執することなく、フレキシブルに好きなものを選べる時代へと変化していくのかもしれませんね。ファッションのみならず、そんな価値観の変化にも注目していきたいと思います。


構成/高橋香奈子
 

 

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