自由にはたくさんの「面倒くささ」が付随する


また、とにかく全てを自分でやらないといけないことも、フリーランスであるがゆえの不自由さです。例えば確定申告。会社員であれば書類をささっと書けば会社が年末調整してくれますよね。でもフリーランスは領収証を全て保存し、帳簿を付けて確定申告しないといけません。これが恐ろしく煩雑で、多くの人の心身を追い込む作業なんです。自由とは、そういう面倒くささもセットなんですよね。

あと、つねに何かを生み出し、成果を出し続けないといけない、というのもフリーランスの不自由さだと思います。会社員だと、極端に言えば「そこにいれば給料が発生する」ところがあります。もちろん、本当に何もしなかったら怒られてしまいますが。

フリーランスって、基本給もないし時間給もない、成果を出さないとお給料も一切発生しないので、何かを生み出し続けないといけないんですよね(フリーランスでも業種によって異なりますが)。その部分のプレッシャーって、なかなか強いものがあります。
 

仕事を断るのは「リスク」! 先輩フリーランスたちの金言に学ぶ


ここからは、先輩フリーランスの本から、フリーランスのリアルを掘り下げていきたいと思います。フリーランスの生活をのぞき見できるのが『フリーランスの生活をぶっちゃけてみました。』(内外出版社)。

著者の大塚さやかさんがデザイナー&イラストレーターということもあり、全編にわたり、イラスト付きで読みやすいです。随所にフリーランスあるあるが出てくるのですが、「病気になれない」はリアル。会社員と違って傷病手当が出ないから、休んだらその分給料も出ない! 健康管理はかなりシビアにやる必要があります。

 

他にも、分かる……となったフリーランスの実態はこちら。
 


“会社にいた時は、こういう予期せぬ大量の作業が発生したら、誰かが手伝ってくれたり、営業さんがコントロールしてくれたけど、当然だがフリーランスはそうはいきません”

“「嫌な仕事は断れるっていうフリーの特権が前提にあるからでしょ」って思うかもしれないけど、仕事断るのはフリーにとってもけっこうリスク”
――以上、『フリーランスの生活をぶっちゃけてみました。』より
 


いやぁ~これは本当にそう。筆者もよく、嫌な人がいたらその人と仕事しなくていいのがフリーランスのいいところ、仕事を選べるのがフリーランスの特権、なんて言われたものです。でも、そんなわけはない。というか、それは仕事をたくさん受けていて選べる立場にいる人、断っても生計が立てられる人、つまり経済的にある程度余裕ある人前提〜。