厚生年金と雲泥の差。とにかく「老後」が不安になる


そしてここからはフリーランスのお金問題でしんどいことについて触れていきたいと思います。ちなみに、フリーランスのお金周りのことを網羅的に書いた本がこちら。『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』(大河内薫・若林杏樹 著/サンクチュアリ出版)。これはもはやフリーランスの必読本です。

この本を読んで改めて思ったのは、フリーランスの何がキツいって、社会保険に入れないことだよなあと。社会保険に加入できる会社員は、健康保険料は会社が半分負担してくれます。つまり、フリーランスは単純に考えると健康保険料が会社員の倍になるということです。筆者も久々に国民健康保険に入り、その高さに白目を剝きました。

さらに、なんといっても会社員は厚生年金に入れるんです。厚生年金と国民年金では、将来もらえる金額が天と地の差。不安になった筆者が思わず独自で調べたところ、国民年金受給額は「月平均5.6万円」(令和3年度)、厚生年金受給額は「月平均14.5万円」(令和3年度)なんです(※)。月平均5.6万円では高齢者の貧困まっしぐら。何度考えてもあまりに残酷過ぎて、正直筆者はもうこの事実だけで「絶対会社員になるべし」と思ってしまいます。国民年金だと満額納めても、老後暮らしていけるだけの金額にはほど遠いんです。
※厚生労働省年金局「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参照

だから、フリーランスは国民年金基金や小規模事業共済、iDeCoとかにプラスで自分で加入して、年金を補わないといけないのです。また他にも、病気などで働けない時の傷病手当金、退職金、育休産休制度も会社員の特権です。

 

フリーランスのメリットは…


と、ここまでさんざんフリーランスのデメリットについて書いてしまいましたが、フリーランスにもいいことがあ……すみません、ないです! 少なくとも筆者的にはないです。デメリットは100個くらい思い付きますけど。

ひねり出せば、平日に休めるから病院や役所に行きやすい、閑散期にレジャーに行けるというのもあるかもしれませんが、筆者が会社員の時もシフト制で平日休みだったのでそこは変わらず。フリーランスと会社員の違いというか、土日休みかどうかの違いですね。平日休みでも結局、友達は土日休みなので一緒に遊べなかったり、お金がないのでそもそも旅行には行かないから関係なかったり。