浪費家の元妻に支払う、養育費の額は...


その後、元妻は埼玉の実家でしばらく暮らしていたそう。けれど娘さんは通学のため都内の自宅に残り、父と娘の二人暮らしが始まりました。

「娘が意外にドライで、『ママはちょっとワガママすぎるから放っておけばいい』『離婚した方がママのためかもしれない』などと大人びたことを言うので驚きました。たしかに育児は妻に頼っていた自覚がありましたが、教育にもお金をかけた甲斐があったのか、かなりしっかりした子に育っていました。元妻は衝動的に出て行ったので不安もありましたが、娘との二人暮らしは楽しかったです」

 

祐介さんが娘さんと2人きりで長時間過ごすのはこの時初めてだったそうですが、普段よりも会話は弾み、また彼女はあまり手がかからないどころか、家事なども積極的に手伝ってくれ、家庭内の空気はむしろ穏やかになったそう。

ちなみにこの間、元妻はちょくちょく自宅に戻ったり、娘さんを実家に連れて帰ったりなどしていました。しかし祐介さんに対しては引き続き「被害者モード」だったそうで、会話もほぼなく、ほとんど目も合わさない状態が続いていたといいます。

 

「やはり娘が気がかりで離婚は思い止まった方が良いのかと思っていましたが、お金を自由に使えなくなった元妻はもう僕に用はないと判断したみたいで。彼女の方が離婚を進めたい様子でした。娘も『どうせ仲良くなれないなら離婚したらいいよ』と冷静で。

元妻とはLINEでやりとりしながら、拍子抜けするくらいスムーズに離婚することになりました」

娘さんの親権は元妻で、祐介さんは毎週金曜日の夜から週末を娘さんと過ごすことに決まりました。ちなみに当初彼女から要求されたのは、養育費に加えて慰謝料と財産分与。けれどもちろん祐介さんは有責配偶者ではないので、慰謝料は払う必要はありません。貯金もほとんどなかったため、財産分与もほぼ発生しなかったそうです。

「『エルメスは投資にもなるの』が元妻の口癖でしたが、ならバッグや小物を売って、僕に分与してくれと思いましたね……。購入したマンションは売ってしまおうと思いましたが、そこは元妻が譲らず、彼女と娘が2人で住むことになりました。なので、家のローン代も兼ねて養育費は40万円払っています。はい、相場より高いはずです。

でもまあ、娘の環境も心配なので、別にいいんです。エルメスで買い物されていた頃よりは格段にマシだと思うので、僕の感覚もちょっと麻痺してるかもしれませんが」

ちなみにマンションの名義は祐介さんのままで、もし将来その家を手放して利益が発生した場合は、元妻にもそれなりの額を支払うことになるようです。こうした取り決めも基本は元妻の希望に沿っているそうですが、祐介さんは揉めたり抵抗する気力もほとんどなく、大人しく従ったようです。

が、それにしても。

専業主婦で浪費家だった妻にしては、思ったより簡単に離婚が成立している……という印象が正直なところでしたが、やはりそれなりの裏事情があったようです。