誰でもひとつやふたつは持っているヘアクリップ。パチンと挟むだけでまとめ髪ができるため、髪が邪魔なシーンやダウンスタイルが決まらないときにとても便利ですね。反面、ただクリップでまとめた髪だとズボラっぽく見えることも……。自宅ヘアならこれもOKですが、ちょっとした外出時は少しだけ手を加えて都会的な雰囲気にアップグレードしてみませんか?

 

今回は、大人が知って得する「美人髪風・クリップアレンジ」のコツについてヘアサロンgricoの原田直美さんに伺います。

 

grico トップスタイリスト
原田直美さん

ミモレでもお馴染みの原田さんは、抜け感のあるヘアアレンジが得意。また、原田さんが作るボブスタイルは年齢を問わず大好評で、ボブのオーダー率が高いそう。

 

クリップアレンジを
ハイセンスに見せるコツは3つアリ!


素髪のままクリップひとつでまとめると、どうしてもサイドが崩れ、トップがペタンとして地味な印象に見えやすいものです。特に大人世代になると髪のツヤが失われ、乾燥したエイジング毛がフワフワと広がって、より疲れた雰囲気になってしまいます。

「きれい感を出したいときは、3つのポイントを意識しましょう」と原田さん。ではそのポイントは? 「顔周りの毛流れ、質感、とめる位置を変えるだけで、今っぽいけど品のあるおしゃれなまとめ髪に変身できます。ぜひ意識してみましょう」

モデル・佐野莉子さん


 POINT1 
顔周りと表面だけカール感を加える

 

 

加齢毛をそのまま縛ると、立体感が出ずにペタンと地味みえしやすいため、部分的に動きを加えます。

「全体を髪を巻く必要はなく、前髪の端とそこにつながる顔周りの毛束をアイロンやクルクルドライヤーで外巻にクセ付けしましょう。さらに表面の毛束を細く取り、アイロンでところどころ内巻きにします。後頭部とハチ周りで合計5~6カ所ほど巻くと、まとめたときにクセ毛風の立体感が出て360度美しいフォルムに仕上がります」(原田さん)

また、前髪の根元がつぶれて張り付く人は、根元を引き上げながらワンカールのクセをつけると、立ち上がりがついて華やかさがアップします。ちなみに最後にまとめてしまうので、アイロン使いは全体的にざっくりで大丈夫!
 

顔周り&表面を巻くと
仕上がりがこんなに違う!

 

のっぺりした印象の人でも、一気に抜け感が生まれて軽やかに。また、前髪の根元を立ち上げると萎んだおでこでも、ほどよい丸み効果が出るので顔立ちが華やかに見えます。
 

 POINT2 
オイルをしっかり塗布して
乾燥毛をカバーする

 

髪が乾燥しているとシンプルなまとめ髪がバサッと見えて疲れた印象に。
「巻いた後、中間から毛先にヘアオイルをなじませましょう。少しだけウェット感が出ると毛束も協調されて、シルエットにメリハリが生まれます」(原田さん)また、髪が乾きやすい人は、ヘアバームを使うと長時間濡れた質感を保てます。
 

 POINT3 
耳たぶより下でまとめて
緩さと遊びを残す

 

髪をいきなりクリップだけでまとめず、ゴムで縛ってからつけるようにします。
「型崩れが防げるのでゴムを使いましょう。このとき、耳上に毛が被るように斜め下に向かって手ぐしでざっくり髪をまとめ、耳たぶより低い位置で縛ります。こうすると、ほどよい緩さが出るので空気感を表現しやすいです」(原田さん)

 
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