それから、最近のスカートはどうしても丈が長くて、それがギリギリのフロアレングスで穿けたとしても、それは『かわいい』の範疇ではあるけれど、なんせ暮らしにくい。階段を上がるときはいつだって、裾をたくしあげてシンデレラBBAにならざるを得ないから、両手が荷物でふさがっていようものなら絶望。はい、詰んだ。死の危険と隣り合わせで、足でなんとかスソをさばきながら、階段を上ったことも一度や二度ではない。その上、デザイン的には大好きなのだが、たっぷりした布のスカートだったりすると、その重みを支えるには、ボディが軟弱で夕方にもなると腰回りが疲弊してくる。
大好きなボリュームスカートで、丈感もちょうどよく、軽くて、実用的なものという希望からできたバルーンスカートは、撥水機能もついていて、ほとんど着る傘。ランダムに作ったすそから、足がチラチラ出るバランスが気に入っています。雨の日もレインコートだなんだとならず、一枚で出かけられるように、ブラウスとセットに。ちなみに、スカートのウエストをゴムにしたおかげで、副産物として、小柄の方でなくとも着られる結果になりました。うちの妹(164cm)は、このスカートを急に気に入って、ネイビーとカーキの2色買って着ています。
これは、ダークネイビーなので、お子さんを送り迎えするママにも使っていただけるかも。きっと、子供といるときの撥水機能は、また特別な意味があるはず。あの人たちはとにかく汁気が多いし、親御さんたちが、自分のことに構わずにいられるように。
そんなこんなで、このプロジェクトはハマる方にはハマるけど、ハマらない方にはハマりません。それでも、わたしは小柄の方がすこしでも楽しくなる服作りができてうれしいのです。
スタイリスト佐藤佳菜子さんのコーディネート
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バナー画像撮影/川﨑一貴(MOUSTACHE)
文/佐藤佳菜子
構成/高橋香奈子
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