年を重ねるにつれて、自分に似合う服やスタイルが若い頃よりは分かってきた反面、長年の経験から「〜しなければいけない」というおしゃれに対する思い込みや固定概念に、無意識のうちに縛られてしまっている人も実は多いかもしれません。
知らないうちに自分で自分を縛っているおしゃれの呪縛から自由になって、もっと軽やかに日々のおしゃれを楽しめたなら……!
そんな頭でっかちになりがちな大人のおしゃれに対して、いつもちょっとした発想の転換方法を教えてくれるのが、スタイリスト佐藤佳菜子さんです。
最終回となる第8回目は、大人になっても新しいものを取り入れることの大切さについて伺いました。佐藤さん注目ブランドの着こなしもご紹介いただきます。
つい守りに入りがちな大人のおしゃれ。
ときにはデザインに「尖り」のある服を一点投入することで新しい自分を発見できるはず
自分に似合うブランドやテイストが分かってきて、若い頃のように買い物で失敗することが少なくなってきたり、自分らしいスタイルが確立されてきたりと、おしゃれに安定感が出てくる40代。ただ自分に似合うものが分かる反面、選ぶ服が無難になったりと、つい守りに入りがちな方も多いかもしれません。
とはいえ若い子向けのブランドの服を着てみても、なんだか痛々しい感じになることもまた事実。そんなときは中年の私たち向けに作られたブランドで、ちょっと面白みのある尖ったデザインの服を取り入れてみると、いつものスタイルを少し新鮮にアップデートできるんじゃないかと思います。
もちろん古いものを着ていて悪いというわけではないし、全身新しいブランドのものに更新する必要はないと思うんです。でも「自分はこのブランドのものしか着ない」などと固執するのではなく、ときにはちょっと尖った新しいものを取り入れる心を忘れないでいることも、年を重ねていく上で結構大事なことなんじゃないかと思うんです。
最近注目のブランドは「セテンス」。
丸みを帯びた大人の身体と心に「エッジ」をプラスしてくれます
KANAKO’s Comment
セテンスはさりげなくエッジのあるデザインの服が多くて、最近特に気に入っているブランド。モード感がありながらも私たち世代に向けて作られているのでサイズやシルエットに無理がなく、品よく着られることも魅力です。
どこか「尖り」のあるセテンスの服は、スタイリングを新鮮に見せてくれるだけでなく、丸みを帯びた40代の身体にさりげなくエッジをプラスしてくれることも、おすすめ理由のひとつです。
いつものパンツやブラウスに、一点「尖り」デザインを加えるだけで新鮮に見えるんです
KANAKO’s Comment
絶妙な袖の膨らみと着たときの立体的なシルエットが「尖り」を感じさせるセテンスのジャケット。手持ちのトップスとパンツにこのジャケットを羽織るだけで、どこか今っぽく新鮮に見えますよね。今回は靴とバッグも少しエッジのあるデザインのものを合わせて、全体的にミニマルな印象になるようにまとめてみました。
ベーシックなアイテムこそ
シルエットを更新するだけで
今っぽく見える!
KANAKO’s Comment
例えば一見ベーシックなパンツも、セテンスのものはちょっとしたデザインやハリ感、色味が絶妙に今っぽいんですよね。日々の着こなしを新鮮に見せるためには別に奇抜なことをする必要はなくて、パンツなどベーシックなアイテムの形やシルエットをちょっとだけ更新するだけで今っぽく見えると思います。
全8回でお届けした連載も、今回が最終回。無意識のうちに自分で自分を縛っていたおしゃれに対する固定概念を崩すためのヒントになれていたら嬉しいです。最後までお読みいただきありがとうございました!
※掲載のアイテムで価格が入っていないものは本人私物です。
〈お問い合わせ先〉
セテンス tel. 03-5775-4655
【写真】スタイリスト佐藤佳菜子さん2023夏の私服コーデを見る
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撮影/水野美隆
スタイリング・出演/佐藤佳菜子
ヘア&メイク/桑野泰成(ilumini.)
構成・文/堂坂由香
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