現在「事実離婚中」だという篤史さん(仮名・36歳)。妻と娘さんとは別居中で、娘さんの小学校受験が終われば離婚すると決めているそうです。割り切った「子育てパートナー」として夫婦関係は良好だそうですが、「普通の夫婦ではなくなった」直接的原因は篤史さんの浮気。

風俗に月に10万円も費やし、さらには浮気相手に本気になってしまったという、浮気した夫側の心情と葛藤をお話いただきます。

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「妻以外と一生セックスできないなんて、嫌だ」離婚目前。夫が妻を“生涯愛す”ことを諦め、不倫に走った理由>>

セックスレスの不満だけ?「不倫相手に本気になり、風俗に月10万円以上使う夫」が妻に本当に求めていたもの>>

 
取材者プロフィール
篤史さん(仮名)36歳
職業:飲食店オーナー 
家族構成:別居中の妻、4歳の娘
 


家庭と彼女との往復が、つらい 


子育てをきっかけに関係が悪化した妻と、心安らぐ不倫相手。

篤史さんは将来を考えるほど不倫相手に本気になってしまい、すると徐々に、家庭と彼女の間を往復するのが辛くなってしまいました。

「奥さんとは常にピリついて居心地が悪い。彼女といると心から安らぐ……しばらくそんな状態を続けていましたが、なんていうか、家庭も彼女との関係も、ゆるやかにすり減っていずれ死んでいくような感じがしました。

家庭環境は悪化していくし、彼女のほうも公にできる関係じゃない。自業自得ですが、なんでこんな風になっちゃったんだろうと悩みました」

ちなみに篤史さんは、関係が悪化していたとはいえ、妻と娘への愛情はたしかにあったそう。嘘をつく辛さや罪悪感もあり、なぜこんな事態になったのか真剣に考えたとき、一つの結論に辿り着きました。

「やっぱり、根本的には奥さんと本気で向き合えてないのがいけないと思って。この状態を放置してもそのうちダメになるなら、一度ぜんぶ打ち明けて話し合おうと決めました」

取材中は基本的に傾聴に徹しますが、このとき筆者は思わず「なぜそうなるんですか?」と私的な感情を挟んでしまいました。

「不倫相手に本気になってしまった」と、特に何か目的があるわけでもなく妻に告白する。そんな行為こそ妻も娘も不倫相手も誰も幸せにならず、正直なところ、ただの迷惑だと感じてしまったからです。

「ですよね。でも、きちんとぶつかって正解を探す、というのをやるべきだと僕は思ったんです。緊迫状態・冷戦状態みたいのが続いて身動きが取れないなら、一回『ちゃぶ台返し』をして何が起きるのか見てみたいという気持ちもありました。

どういう形にせよ、中途半端でいるのは嫌だったんです」