心を込めて送るためのお葬式のかたち


葬儀社が決まったら、どのようなお葬式にしたいかを考えます。亡くなった方が言い遺していたり、エンディングノートに希望が書かれているなら、それを尊重します。

お葬式もさまざまな形式が増えています。

●一般葬――家族だけでなく、友人や知人らも参列してお別れをする、一般的な通夜と告別式
●家族葬――家族や親族だけで行う
●一日葬――通夜を行わずに葬儀・告別式と火葬だけを行う

などが見られるようになりました。
ただ、家族のみでお葬式をすませてしまうと、お別れができなかった方が心を残すことになります。あとから知って、自宅へお焼香にうかがうといったこともあるようです。そこでお葬式は家族で行い、「お別れの会」「偲ぶ会」などを開いて、多くの人に故人へのお別れをしてもらうといった方法も最近では見られます。

喪主が決まったら、お葬式のかたちや規模、費用について家族で相談します。喪主とは、お葬式を執り行うための判断や決定をし、全体を取り仕切る遺族の代表者のこと。施主は葬儀の代金を負担する人のことで、ほとんどの葬儀では喪主が施主を兼ねています。

 


スマートフォン、パソコンで葬儀社を探すときの注意点


最近では、インターネットを使って葬儀社を探すご家族も増えてきました。
検索で見つけた葬儀社のよしあしをホームページで見極めるには、

① 葬儀代が明記されているか
② 住所や電話番号が記載されているか

を確認するようにします。
そもそも、下請けの葬儀社を紹介するだけのサイトであることが多く、紹介されている会社の中にはオフィスがないなどで、代表者や社員の自宅を住所にしていたり、悪質な場合は架空の住所を掲載しているケースも。
場合によってはネットの地図検索を使って調べてみるのもよいでしょう。金額の安さだけで決めるのは避けるようにします。

また、葬儀社への支払いの多くが「現金払い」です。オプションの追加による予算オーバーにも注意してください。

 

『身内が亡くなったときにすぐすべきこと 知っておくべきこと』
講談社編/監修:白根 剛、磯村修世、中島朋之(1200円税別)


葬儀社はどうする?遺産相続は?お墓は?身内が亡くなってからすぐにやるべきことや、多くの人が困ること、トラブルになりやすいことなどをわかりやすく解説。漫画や表も豊富で、誰にでもわかりやすい一冊です。


構成/小泉なつみ

第2回「【相続問題】「うちは財産ないから」と油断禁物。6人に1人が相続税の対象に!?」は4月26日公開予定です。