米国在住の医師として、すでに新型コロナのワクチンを接種している山田悠史医師。コロナワクチン接種を経験している数少ない日本人医師として、多くのテレビ番組にも出演し、ワクチンについての解説を行っています。
その山田悠史医師が、みなさんからの質問にお答えします。
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【質問1】低用量ピルを内服しているので、副反応が心配です。接種しても大丈夫でしょうか?
ピルを含め常用薬を内服されている方は、ワクチンとの「飲み合わせ」が気がかりなところかと思いますし、ご不安もあると思います。結論から申し上げれば、コロナワクチンは、ピルを内服中でも接種していただくことができます。
ピルを内服中とのことで、「血栓」にまつわる報道が懸念点なのかもしれません。ピルの内服中は、血のかたまりである「血栓」ができやすくなり、血栓症のリスクが高まることが知られています(参考文献1)。
そんな中、このコロナワクチン、といってもアストラゼネカ社のワクチンに限られた報告になりますが、血栓症と関連するのではないかという報道がありました。
この報道は、「ワクチン接種後に血栓症を発症した」事例の報告になりますが、注意が必要なのは、「ワクチン接種後に発症した」からといって、それがワクチン接種と因果関係を持つのかどうかはわからないという点です。
残念ながら、人は生きている中でどうしても様々なタイミングで色々な病気になってしまいます。そんな中、ワクチン接種の広がりとともに、ワクチン接種後のタイミングで病気になってしまう方というのも当然出てきます。しかし、その方は必ずしもワクチン接種が原因で病気になったというわけではありません。
現在報告されているのは、接種を受けた500万人のうち30人で生じたとの報告であり、とても稀な確率であることを含め、現在、自然発生によるものなのか、何かワクチン接種と関連があるのかが調査されています。
加えて現在、日本で使用されているファイザー社のワクチンではそのような報告は見られていません。
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