「自分たちのようになってほしくない」はいい迷惑

 

「自分たちのようになってほしくないと言われるから。お金に困るような人生になってほしくないと言われるから」、「親の期待」に応えてしまっている場合を考えてみましょう。

 

親として、「自分を否定する」ということは、たとえ思っていても、子供の前では言ってはいけないのです。「私の人生はつまらない」と子供の前で言ってはいけないのに、言ってしまったとしたら、僕なんかは、人生がつまらないなら、面白くしたらいいんじゃないかと考えるのです。というか、それが普通ですよね。

自分自身に自信がなかったり、子供時代にちゃんと愛されなかったり、不幸だった親は、悲しいですが、「子供を通じて、自分を確認し、自分を承認し、世間に対して自分の価値をアピール」するのです。自分に自慢できるものがないから、自分の子供を自慢する。そうすることで、自分を自慢している気持ちになる──ということです。

自分が何かしたり、何かになったりすることを完全にあきらめて、「息子が有名大学に入った」「子供が医者になった」ということを自慢することが生きがいになっている。で、はっきり言いますが、そんなのは子供にはいい迷惑です。

自分のためではなく、親のために有名大学を目指す人生なんて最悪です。子供は自分のために目指すのです。ですから、親が「子供のためというふりをして自分のため」に言うアドバイスに従って「親の期待」に応える必要はないのです。