パリ在住のミモレブロガー大熊洋子さんが、長く愛用している浴衣を紹介しています。

 

随分前に買ったもの――。私のコーデでは、もはや常套句になっている台詞。この一揃いも、渡仏前から着ている訳で、今や十年選手。飽きもせず、袖を通すと未だときめく私の相棒だ。

 

当時は「着物女子」なんて言葉もあって、豆千代さんに代表される若きデザイナー達が、ポップな柄の浴衣や帯を発表していた。

 

純和風の伝統柄は一枚持っているから、遊び心たっぷりの、カジュアルなデザインを二枚目に欲しいな――。そんな風に思っていた夏の終わりに、呉服屋のセールで出会った可愛い子。私の大好きなさくらんぼモチーフに一目惚れ。

帯は表がギンガムチェック、裏はストライプ。自分では絶対に思いつかない組み合わせを、熟練の販売員さんが選んで着付けて下さったのを、今でも鮮明に覚えている。

何とか自分で着付けられた。手が覚えていて勝手に動いたのには驚く。薄墨の桜の様なグレー地に、さくらんぼの赤が所々に。帯はシンプルな蝶々結び。この結い方しか知らないのです(こっそり)。

「浴衣もね、このくらい自由で良いのよ。何も難しく考える事はないの。さくらんぼの葉っぱは緑でしょ。だからグリーンのチェック柄だって持ってこられる。あなたに良く似合っているわよ!」

 

ああ、ごもっとも。この帯でなかったら、魅力は半減だった事だろう。ミモレ世代になった今は、バッグは渋い山葡萄なんかが合いそうだ。ネイルの赤も、良いアクセサリーになっているよね。

 
 

ご近所さん達にも大好評。東京オリンピックに加えて、またもや日本の株を上げてしまった。えへへ。なんてったって、此処では私は日本代表。小さな親善大使でもあるのだからね。
 

大熊洋子さんの最新ルック
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