2015年に俳優デビュー。大人気作品であるミュージカル『刀剣乱舞』(以下、『刀ミュ』)で頭角を現し、以降、2.5次元舞台というジャンルを代表する人気俳優のひとりに成長した有澤樟太郎さん。184cmの長身に、股下91cmという目を引くスタイル。語り口はまったりとしていて、ちょっと天然。その清涼感と透明感に、多くのファンが心癒されるマイナスイオン男子です。
けれど、柔和な物腰の内側には、秘めたる闘志が。近年は、2.5次元舞台だけでなく、大型ミュージカルやストレートプレイなどジャンルの幅を広げ、果敢に挑戦を重ねています。そこにあるのは、現状に決して満足しないハングリー精神。25歳の瞳には、今、どんな未来が映っているのでしょうか。
35歳になっても求められ続ける俳優でありたい
俳優になりたいという夢を胸に、高校卒業とともに上京。19歳で芸能界入りした有澤さんも、来月9月には26歳。周囲には少しずつ年下の後輩も増え、下からの突き上げを感じるようにもなりました。
「ちょっと前まではどの現場に行っても自分が最年少ということがほとんどだったんですよ。でも今は『刀ミュ』も若い子がいっぱい増えてきて、そこから人気をつける子も出てきた。嫉妬は全然ないんです。すごい才能の子を見ても嫉妬するよりうれしくなっちゃう。でも同時に、『刀ミュ』も出演者の数が増えてきて、自分で自分の見せ場をつくっていかなきゃいけない戦国時代状態。その中で、自分のポジションは譲れないな、という気持ちもあります」
まだ初期の頃はとにかく与えられたチャンスに応えるので精一杯。とにかく無我夢中で駆けぬけていけばよかった。けれど、20代も折り返し地点を迎え、がむしゃらだった季節から、これから自分はどうキャリアを重ねていくべきか、しっかり戦略を立て、アクションを起こしていくフェーズに移ったことを実感しています。
「1年の間に立てる公演の本数って、だいたい3〜4作品くらい。そう考えると、30歳までに立てる舞台は、たぶんあと20本もない。ちゃんとひとつの作品ごとに明確に目標を決めて、どれだけスキルアップできるかを日々考えて本番に臨まないと、あっという間に時間だけが過ぎちゃうなって」
「若手イケメン俳優」ともてはやされるのはあくまで期間限定。見た目や一時の人気だけで生き残れるほど甘い世界ではないことは、誰よりも本人たちがいちばんよくわかっています。だからこそ、健全な危機感を持って己を磨く。鍛練を積み重ねた時間こそが、10年後の道を分けると信じて。
「たぶん35歳ぐらいになったときに、大きな壁にぶち当たるんだろうなって。その年齢ぐらいになると与えられる役も変わってくるだろうし。そのときになって劣等感を感じないように、今からしっかり土台をつくっていきたいというのは、すごく考えています」
長い手脚に強い瞳…有澤樟太郎さん、25歳の肖像
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