パリ在住のミモレブロガー大熊洋子さんが、夏の雨の日のデートに着ていく服について綴ります。
真夏に雨が降り続き、気温が25度に届かず肌寒い。嗚呼、なんと言う事だ!
何日も前から楽しみにしていたデートの当日、予定していた服が天候にそぐわず、調子が狂った。
珍しくコーデに迷い、アレやコレやを引っ張り出して、試しては脱ぎ捨てる。堆く積み上がった洋服の山。あわや遭難しそうになった時に閃いた。あの万能パンツが有るではないか!
イタリア製のシルクは、湿気を帯びた空気の中でも肌にまとわり付かず、冷んやりサラサラと心地良い。雨に濡れてもすぐに乾き、座り皺にもならない優れもの。何しろ、その滑らかな手触りとツヤ感には色気があって、デートに持ってこいではないか。
装いの主役が決まると、後は早かった。薄ら寒いから長袖は外せないけれど、季節的には未だ夏。抜け感抜群の背中あきトップスで行こう。
珍しくアクセサリーに手が伸びる。随分と気に入っていたのに、ペアの片方を失くしてからはジュエリーボックスの中で静かに眠っていたピアス。片耳にそっと着けたら、グッと女っぷりが増した気がした。
動くたびに揺れる小さなものは、繊細で美しい。生まれたばかりのこの恋に似ていて、不安定で心もとない。鏡を見ると、恋する女の顔をした私が居た。
身支度が完了し外に出ると、いつの間にか雨が上がっている。あーあ残念。二人で同じ傘に入りたかったのになぁ。
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