Amazon Prime Videoで配信中のドラマ『僕の姉ちゃん』をみて、男女の考え方はこうも違うのか……と驚かされました。

「昨日、アイロンかけながら観てたテレビが面白くて〜」
「いつも寄るお花屋さんの前で、友達とバッタリ会って〜」

「この二つの文から、“いけすかないポイント”を探しなさい」と言われたら、大抵の女性はすぐに見つけることができるはず。「アイロン」や「お花屋さん」といった“家庭的キーワード”を、わざとらしく入れ込んでいることに。

『僕の姉ちゃん』Amazon Prime Videoにて2021年9月24日より全話一挙先行配信!(©︎テレビ東京)

けれど、ちはる(黒木華)の弟・順平(杉野遥亮)は、「どこが癪に障るわけ? 花屋さんのことを可愛い子ぶってお花屋さんとか言ってるから?」と答えるんですよ。いや、そこじゃなぁぁい!! 

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本稿でご紹介する『僕の姉ちゃん』は、益田ミリさんによる人気漫画を実写ドラマ化したもの。ベテランOLの姉・ちはると、社会人1年目の弟・順平の会話が、面白くて面白くて……。原作のファンでもあるので、ドラマ化が決定した時は思わずガッツポーズをしました。

 

この作品に惹かれるポイントは、観ている最中はまったり。観終わったあとは、スカッとするところ。同じ家に住むちはると順平が語り合う姿を見て、「今日も疲れたな〜」なんて癒されているうちに、「明日も頑張るか!」と勇気をもらえる。日々奮闘する女性に、ぜひオススメしたい作品です。

女に“幻想”を抱いている順平を、ちはるがバッサバッサ斬っていくのも、また爽快で。「女の子のさ、ふと見せる素の部分とかっていいんだよね。眠たそうに目を擦ったり。あっ、あくびとかしちゃったりね」と言う順平に、「順平、女に無意識などない」と返すちはるには、ハッとさせられました。たしかに、他人がそばにいる以上は無意識なんてないのかもしれん……と。

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あんたの良いところは、別にあんた自身が知らなくてもいいんじゃん?」(第3話『出世する人、しない人』より)

家出る時、“もしも”のために勝負下着にしてたかどうかが浮気ラインだわね。勝負下着じゃないなら、あとはただのアクシデント」(第5話『浮気ライン』より)

あたしら女子は、“料理できなさそうじゃん”って男子に捕まらないように、ネイルをしてるのかもよ」(第6話『わたしが別れる理由』より)

など、毎話飛び出す“ちはる語録”にも唸らされます。そのなかでも、筆者がとくに好きなエピソードが、第8話の『尽くさない女』。気になる男性をデートに誘ったのに、一向に返信がなかったら。「もしかして、送った内容が変だったかな」「私のこと嫌いなのかな……」と考え込んでしまう人が大半だと思います。けれど、ちはるは全く落ち込まない。「返信がないのは、私のせいじゃないもん。私は、デートに誘っただけ。誘った勇気までが私のもので、返信の有無までは知らんがな」と言ってのけるんですよね。強い、強すぎる……。メールを送ることと、返信が来ることを切り離して考えると、気持ちがラクになりそう。ちはるのような“知らんがな精神”を持っていれば、ポジティブな恋愛ができそうです。

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