閉経が遅いメリットは、エストロゲンの恩恵を長く受けられること


逆に閉経が遅いことのメリットは、エストロゲンの恩恵が長く受けられることで、生活習慣病や骨粗鬆症などのリスクが高まる時期が遅くなるという点が大きいです。

一方で、閉経が遅いことのデメリットは、閉経が早いことのメリットの反対で、生理のトラブルや煩わしさからなかなか解放されないことですね。

 

さらに、閉経が遅いと、子宮内膜症や乳がんなどエストロゲン依存性の病気のリスクが高くなるというデメリットもあります。

 

ですから、一概にどちらがいいと言えるものではありません。
閉経の時期は自分では決められませんが、早く閉経した場合のデメリットは、HRT(ホルモン補充療法)でカバーできるので、知っておくといいですね。

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取材・文/和田美穂
イラスト/Shutterstock


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