女王の歴史的ビッグイベントでは、キャサリン妃だけが鮮やかカラー! その理由は?

2012年6月3日、女王の即位60周年を祝い、テムズ川で水上パレード。 ワンピース/アレキサンダー・マックイーン 帽子/ロック&カンパニー ハッターズ 写真:Press Association/アフロ

エリザベス女王即位60周年を記念し、盛大に行われた祝賀イベント。この時、主役の女王がお召しになったのは白。
上質なブークレー素材に、シルバーのリボンや、シルバー&ゴールドのスワロフスキーが装飾された、実にさりげなくゴージャスなコートと、お揃いのお帽子でした。

 

通常のご公務では、ビビッドなカラーが基本の女王ですが、あえて、というか、むしろこの日に究極カラーの白を選ばれたことに、60周年の年月と共に、新たな節目への想いが感じられます。白をここまでノーブルに着こなせる、貫禄と気品たるや、これぞ”女王”というものなのでしょう。

この時、カミラ夫人はベージュ、そしてキャサリン妃は真っ赤を選ばれました。
興味深いことに、最も華やかに見えて、その実キャサリン妃の赤いお洋服が、むしろ若さの象徴のように見えませんか?

このように、基本はダークカラー、もしくは先輩方よりもトーンを落としたお洋服を。
しかしこの時のように、女王が白を着用の祝賀シーン、などでは、ビビッドな色もありき。
あくまでも重要なのは、同席する先輩方のファッションを中心にして、自分の立ち位置を考慮したものを選ぶこと。
キャサリン妃にとってファッションとは、自分自身が着たいものではなく、周りを気遣いつつ双方が引き立つスタイルを見つけることです。
思いやりとバランスの良さが存在し、それが伝わるからこそ、キャサリン妃ご自身に対してもファッションにも限りなく批判が少なく、義理のご家族とも平和的関係を築いていらっしゃるのだと思います。
 

構成/高橋香奈子


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