スタイリスト、ミモレコンセプトディレクターの大草直子が着こなしのアイデアや日々の思いを綴ります。

3月いっぱいで、コンセプトディレクターを卒業します_img0

創刊編集長、そして2018年にコンセプトディレクターに。私の40代のキャリアをほとんど共にした、仲間でもあり家族でもあり、分身でもあるミモレを、この3月末で卒業することとなりました。卒業と言っても、遠い場所に引っ越すわけでもないので、ファッションページや対談ページ、取材などで、読者のみなさまとはお目にかかることになりますが(笑)。既に3月の撮影も決まっているし! ただ、創刊以来、週に何度かお目にかかっていたこの場所でのコラムは終了となりますので、3月末まで、しっかりと、けれどリラックスしながらおしゃれのことや人生のことをお話しできたら良いな、と思います。

 

3、4年ごとに、こうしてミモレとの関わり方が変わってきたわけですが、(編集長を辞した時のエピソードは、「飽きる勇気」をご覧頂けたら♡)今回は、「インプットのため」。咲子編集長の愛の溢れる(ありがとう!)、今日のコラムにもあるので、合わせてお読みくださいね。

新人編集者として働き始めてから、一時も休むタイミングがなく走り続けてきました。私にとって、働くことはライスワークでもありライフワークでもあります。楽しさと苦しさは、常に背中合わせで、「いつか仕事がなくなってしまうかもしれない」というプレッシャーは、逆にアドレナリンになり、キャリアを後押ししてくれました。そしてSNS時代を迎え、実際に経験したこと、考えたことを、「伝え手」として紹介することは、ときに、自分の身を削るような覚悟もありました。すべて自分が選んだことで、だからこそやりがいや喜びも。今までは、旅や、新しい仕事と出会い、自分自身の心と体の変容――という、「環境の変化」で、毎年、いや毎日新しいことを伝えられたのかな、と思いますが、この2年以上の状況で、考え方やあり方も変わったような気がします。

今年50歳を迎えます。人生の後半戦の過ごし方を考えたとき、もっと学びたい、もっと勉強したい――という、意外な欲求がむくむくと大きくなってきました。お金を頂くプロの「伝え手」として、経験値だけで語れることは、残りわずかかな、とも思います。そして、どうしてこの仕事を(雑誌、ウェブ、SNSとさまざまな形を変えても、「メディアに関わる仕事」としては変わりません)選んだのか、ということを今一度深く考えた時。もっともっとデータとエビデンスを手にして、情緒的に、だけではなく論理的に伝えたいな、と思ったのです。伝える内容は、ミモレがスタートした時のコンセプトと変わりません。

「あなたはあなたのままで美しく」「私は私でいることに満足して」「習慣や常識や、世間体ではない、自分の基準で」「自由と責任を同時に手にして、生きられたら」。

秋から学校や講座に通うことになりそうです。実は、子供たち、夫も新しい環境を迎えます。彼女、彼らの勇気や決断、好奇心にも刺激を受けました。たくさんインプットをし、みなさまにアウトプットできるように――とワクワクしています。この話を、咲子編集長にしたとき。一緒にエキサイトしてくれました。その人らしいキャリアプランは、彼女の十八番(笑)。共にいろいろ考えてくれたのは、本当にありがたく、じんわりと温かな気持ちになりました。

自分で主宰しているメディア、AMARCでも、この学びについては掘り下げる予定です。もちろんインスタグラムでも! ミモレも、まだ3月末まで時間もありますので、最後までお付き合いくださいね♡

大草 直子


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