「最近、夫がヘン。些細なことでイライラしたかと思えば、急に塞ぎこんでしまう。おまけに、なんだか体調も悪そう……」
このようなパートナーの異変が気になっていませんか? それは単なるストレスや疲れがたまっているだけでなく「男性更年期」のサインかもしれません。
男性も加齢やストレスによって、男性ホルモン=テストステロンが減少すると、女性と同じように心身共に不調が起こる更年期症状に襲われることあるのです。最近、よく耳にする「男性更年期」や「テストステロン」について、男性医学研究一筋60年の熊本悦明先生(札幌医科大学名誉教授)にお話を伺いました。
男性にも更年期があるの?!
「生理も閉経もない男性に更年期なんてあるの?」と、不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。実は、私が1979年に日本で初めて日本医学総会で『男性更年期障害』について発表した当時も、「女性のような月経のない、男性にはそんなものはない」というのが定説で、まともに取り合ってもらえませんでした。
ホルモンは目には見えませんので、「近ごろパワーが落ちた」、「やる気がどうしても出ない」、「メンタルが不安定でコントロールできない」、と男性が感じていても、漠然と「年のせい」、「忙しいから」、とスルーされてきたのです。しかし、さまざまな内分泌学(ホルモン)研究が進み、男性ホルモンの減少で、男性も更年期症状を引き起こすことが明らかになりました。
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