ファッションエディターの松井陽子さんが、家族写真を撮影するときに着たエブールのワンピースを紹介します。
皆さま、お元気ですか。
いろんなことが続いていますが、間もなく4月。
新しい生活が始まる方も多いのではないでしょうか。
我が家の長男も、昨日晴れて大学を卒業しました。
長らく大学の学長を務めた母も、いよいよ3月いっぱいで退官。
そして、姉一家も、まずは夫が4月1日からニューヨークに転勤です。
3人兄妹、それぞれが結婚して子どももいるため、私の実家は総勢14名。結構な数なので、春は毎年のようにお祝い事があります。
コロナ禍でしばらく一同に集まれなかったこともあり、今年は久しぶりに家族写真を撮ろう! となりました。
さて。……なにを着る?
こういう機会が見事になかったこの三年間。いざ、お出かけとなると、なにも用意がない。
仰々しく着飾るほどのことでもないのですが、せっかく写真を撮るなら、ね。
改まり過ぎず、そして自分の好きな洋服……となると、一昨年に届いてからほとんど着る機会に恵まれなかったリネンのジャケットとオーバーオールのセットアップかな?
そのつもりでいたのに、当日は冬に舞い戻ったかのような寒さ! 残念ながら諦めました。
この日選んだのは、エブールのワンピース。ほのかにベージュ味が含まれたかのようなグレーは、ウールならではの暖かみも加わって、クールにはなりません。ウエストはリボンなので、らくちん。しなやかな素材感でシワも気にならず、着席の日も安心な一枚です。
購入したのは、もう数年前だったか……? 安心を求められる出先には、だいたいこのワンピースを着ている気がします。
新しいクライアントさんとのオリエンテーションの日。
子どもの学校行事。
家族の集まり。
白よりも落ち着きがあって、でも白をたっぷりと含んだグレーなので明るい印象に。
あまりの寒さに、コットンのタイツを。足元は白で春らしく。
エブールのワンピースは着ている人の空気感を良くしてくれる、そんな気がします。洋服そのものが強く印象に残るというよりは、着ている人の雰囲気を含めて記憶に刻んでくれる、そういうイメージ。
仕事先の編集部でもエブールのワンピースを愛用している方は多く、その姿にハッとさせられます。優美で、どこかモダン。肩で風を切って街を闊歩するようなパワーウーマンとも違うし、甘さたっぷりということでもない。ハッとして、でもちゃんと安心できるおしゃれを提案してくれている気がして、だからワードローブに一着あると本当に心強いと思います。
好きな装いを全うすることもスタイルですが、好きだけを押し通したいというのでもない、そんな年頃です。だからこそ、自分にも相手にも安心感をもたらしてくれるこのワンピースはとっても優秀。
想定外に寒い一日でしたが、頼れるワンピースに助けてもらいました。
見事に写真を撮り忘れ、このカットは、一家写真の合間の我々の家族写真。それぞれプライバシーがあるので私だけにトリミングしましたが、5人それぞれがそれぞれの装いで、なんだか自由だなー(笑)。
子どもを無事に一人育て上げたという安堵感……に酔いしれるのはあと2年後。
彼は大学院に進学することになり、その気持ちはお預けです。
私からすると憧れと思える会社に内定していたのに、それでも学びを選ぼうとする息子の眼差しの先にあるものは一体なに……? と。
ちゃんと話を聞いてみると、とってもクリアで、その意思はとても清々しかった。
若い子たちのやりたい気持ちに勝るものってないですね。
人生は結局、「やるか、やらないか」。
できる、できない、ではなくて。
4月以降は本来的には社会人。いくつかこちらからもリクエストはしましたが「思いっきり学んでね」と、新たなる挑戦を応援するのみです。
今日はいいお天気ですね。
暖かい日、晴れた空。うれしい!
皆さんもどうぞ良い1日を。
Good day!!
松井陽子
Yoko Matsui
Instagram: yoko_matsui_0628
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