「退職」と「結婚」が引き換え条件に

 

筆者は地方のど田舎、過疎地の出身です。田舎出身の方ならわかっていただけると思うのですが、地方は男女の役割・分担意識が非常に強く残っていることがあります。

筆者もそうでしたが、進学と共に地方を出て、都市部で進学、就職する人も多くいます。でも、中には地元に戻って就職するという人も。先日そんな地元就職組の友人と話す機会がありました。その友人は結婚と共に仕事を辞めたというのですが、その理由がなかなか衝撃的なものでした。

 

順を追って説明すると、その友人は地元でも安定した堅い仕事に就いていたのですが、会社でいじめなどに遭い、退職を考えたのだそうです。でも、地元は仕事が少なく、就職先をあまり選べません。それもあってか、退職の意思を打ち明けた友人を家族は、「退職するな」と引き留めたのです。まあ、ここまでは「次の就職先を心配しての親心」と受け取ることもできるでしょう。

ですが、友人の家族は次のような条件を突きつけてきたそうです。

「結婚したら、いまの仕事を辞めてもいい」

世間体のいいいまの堅い仕事を辞めるなら、結婚しなさい、という驚きの条件。結局友人はすぐに退職できず、職場でいじめに耐え続け、なんとか結婚相手を見つけてから、晴れて退職することができたそうです。

この場合は同世代ではなく、親世代の保守的価値観に驚いたパターン。昭和ならまだありえたかもしれませんが、まさか令和でもこんなことがあるなんて、と衝撃を受けました。