人間関係がうまい人の思考4:「見守ることが大切」と考える


「自分は正しい」と思い込み、人をコントロールする癖のある人は、あれやこれやと口を出し過ぎます。そうすると、どんどん周りから人が離れていってしまうでしょう。
人付き合いがうまい人は、「見守ること」を大切にしています。相手が“自分自身の問題”で苦労しているときは、精神的なサポートはしつつも、相手が乗り越えられることを信じ、干渉しないようにします。

結局、人生は「失敗しないこと」よりも、「失敗しないようになるまで成長すること」のほうが重要です。
そうでなければ、何度でも同じような失敗をしてしまうし、助けてくれる人がいると、依存し続けてしまうこともあるでしょう。それは相手のためになりません。

 


「見守る」というのが、ちょうど良い距離感


以前、人気俳優の旦那さんを持つ女優さんをインタビューしたことがあります。おしどり夫婦として有名なお二人ですが、彼女は、「夫が不調なときは、見守るようにしている」とおっしゃっていました。

「相手が今、調子の良くない状態でいることをちゃんと分かっているかどうかが大切。見ているだけでいいと思うんです。見守るというのが、ちょうど良い距離感なんじゃないでしょうか」と。
特に、俳優という仕事は「自分との戦い」なので、そう思っていらっしゃるのでしょう。

人によっては、「辛いときは私のことを頼ってほしい」と思う人がいますが、意外とそれは、“自分のため”であることもあります。
「相手を必要とする」だけでなく、「相手に必要とされたい」というのもまた、“依存心”から来ていることが少なからずあるからです。すべてのパターンがそうとは言いませんが、“相手に求められる”ことによって、「自分は価値のある人間」だと思いたい人も少なくありません。

本当に“相手のこと”を大切に思うのであれば、「その先の幸せ」まで見られるようになることは大切。「むやみに手を貸して依存させる」よりも、「相手が成長することを見守る」ことのほうが愛情深いことは多いでしょう(※例外的に、相手が精神的な病になり、健全な判断ができなくなったときなどは、助けたほうがいいですが)。

人付き合いは、難しいものです。相性もあるし、価値観の違いもあるので、万人と仲良くなろうとする必要はありません。
ただ、どんな相手でも、「その人なりの美学(正義)がある」のだと尊重し、程よい距離感を持って接していくことができたら、少なくとも喧嘩にはなりにくいのかもしれませんね。

 

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