内閣府の調査によると、60歳以上のうち、約半数の方が自宅で最期を迎えたいと考えています。実際、約400万人以上の方が在宅で介護を受けていて、その数は今後ますます増え続けると言われています。今回の相談者・美奈代さんは50代前半。親の介護が少しずつ現実味帯びてきたため、いざ介護をすることになった時に慌てないために、自宅のリフォームについて考えたいとのこと。そこで今回は、「介護しやすい・されやすい部屋」を紹介します。介護はまだ先という方も、ご自宅や実家が在宅介護の場所になり得るのか、早めに考えてみても良いかもしれません。

 


介護を見据えたリフォームはすべき?


79歳になる母は、少し前から認知症の兆候が出てきています。父は1年前に他界したため、母の認知症が進んだらいずれ引き取り、同居を考えるようになりました。

我が家は横浜郊外にある一軒家。自宅は夫と共同名義ということもあり、さほど引け目も感じることなく同居の話が浮上しました。夫の両親も義姉と私が協力し合いながら在宅で看取ったため、いずれ介護が必要になった時にはお互い様、という暗黙の了解のようなところもあったのです。

自宅は2階建てで、1階には6畳の和室とリビングダイニング、キッチンなどの水回りがあります。リフォームにはそこそこの費用がかかるのですぐにはできませんが、今の部屋を活用した「介護がしやすい部屋づくり」をぼんやりと考え始めるようになりました。自分たちの老後も見据えてリフォームすることになった場合、何かポイントはあるのでしょうか。

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介護がしやすい部屋って?
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