【ステップ①】言われっぱなしにならない「聴き方」で聴く

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最初のステップは、“言われっぱなしにならない「聴き方」で聴く”。言われっぱなしにならないようにするために、どうして聴き方が大事なの? と疑問に思ったかもしれませんね。

 

人にはそれぞれの心のフィルターがあります。わかりあえない相手とわかりあえるようになるには、互いのそれを理解しあうことが欠かせません。だからまずは、相手の心のフィルターを理解するために、話をよく聴くのです。

ここで一つ気をつけていただきたいのが、「聴く」とは、ただ黙って相手の話を「聞く」ことではないということです。「聴く」とは相手が何を伝えようとしているのかをできるだけ正確に理解し、気持ちや考えを受け止める行為です。

一方的にまくしたてる相手が怖くて、ひたすら「はい」と返事をしながら「聞いて」しまうと、相手は「受け止めてもらえていない」と感じ、不安になります。そして、理解してもらいたい、受け止めてもらいたいがゆえにさらに一生懸命まくしたてるようになります。

ところが、しっかり「聴いて」いくと、相手は「理解してもらえた、受け止めてもらえた」と安心するため、まくしたてることをやめるようになります。相手が何を伝えようとしているかが理解できると、自分自身も安心しますし、攻撃をしてくる相手の言い分がわかると、対応策も見えてきます。

まくしたてられ続けると、何を言っているかよりもその強い口調に意識が向いてしまい、ただただ湧き上がる恐怖心に飲み込まれてしまいますが、まずは自分を落ち着かせ、相手が何を伝えようとしているのかを聴くことが重要です。