トラブルの元になりがちな財産の問題は、漏れがないよう普段からこまめにチェックを

写真:Shutterstock

貯金や保険、株式はもちろんのこと、ローンや負債などの負の財産も曖昧にしないことが大切です。あとから発覚すると財産分与に大きな影響を及ぼすこともあるので、しっかり記入しておきましょう。

 

預貯金、株式、投資信託などの金融資産は、名義人が死亡すると取引できなくなりますが、取引先が分かっていると残高は把握できます。インターネット上で運用している資産があれば、IDやパスワードを遺族にわかるようにノートに書き留めておきましょう。

財産のここをチェック

☑️ 預貯金:各種振り込み口座は、その旨を必ず記載。暗証番号や通帳、印鑑の場所は、ここに記さず信頼できる人に。

☑️ 年金:公的年金は、年金の種類を必ず記入します。支払い・受け取り口座の記載も忘れずに。企業年金や個人年金も同様。

☑️ 生命保険、損害保険:できるだけ最新の情報を記入します。複雑で間違いやすいので、必ず保険証券を確認しながら記入します。

☑️ 株式、投資信託:証書や印鑑の保管場所は、記入せずに信頼できる人に。口座名義人死亡で取引は中止ですが、相続は可能。

☑️ 会員権、純金積立:ゴルフ場会員権などの情報も、すぐ手続きできるように記載しましょう。生前贈与対策で人気の純金積立情報も忘れずに。

☑️ ローン、負債:ローンや連帯保証での負債も、相続の対象になります。金額や借入先、担保や保証人の有無まで正確に。

☑️ 住居、不動産:住居表示や名義人の所有割合まで正確に。土地建物の評価額も大切です。登記書類の場所も書き忘れなく。

☑️ 貸金庫・トランクルーム:貸金庫は、相続人全員の同意なしでは開けられません。存在は必ず知らせておきましょう。

☑️ 貸付金:人に貸したお金についても、貸した相手やその金額、返済期限に加え、書類の場所を記します。

☑️ 書画や骨董品など:書画や骨董品、コレクション品などは、価値が分からず二束三文で売り払われる場合も。評価基準や保管方法を書き残して。