老化を決める要因、気になるランキング


山田:どのような要因が老化に繋がるかを特定するのは、容易ではありません。この研究では、被験者の生活習慣だけでなく、老化と関連するDNAの変化を、血液検査で調べました。ただし、この研究はヨーロッパの人のみが対象となっているほか、実際の細胞や臓器レベルの老化を見ているわけではないことをご理解いただけたらと思います。

 

編集:わかりました!

山田:老化を決める要因ですが、一番影響力があったのは「喫煙」でした。次いで「アルコール摂取量の増加」、そして「ウエスト周囲径の増加」です。喫煙、飲酒、肥満という、皆さんがイメージする健康な生活とは、逆のイメージを持つものがランクインしていますね。

編集:たしかに! あまり違和感なく、納得できる結果です。

山田:4位以降には、「昼寝」や、「子ども時代の肥満」といった要因もありました。
「子ども時代の肥満」という因子を見ると、老化を決める要因は、必ずしも大人になってから始まるわけではなさそうですね。

編集:私は「昼寝」が大好きなので、老化を決める要因としてランクインしていて、少し戸惑っています。何か理由はあるのでしょうか?

山田:まず、この研究はあくまで生活習慣とDNAの変化を見ただけですので、結果から理由を特定することはできません。仮に昼寝と老化の関連性を予想するとしたら、「睡眠時間が長く身体的な活動が少なくなり、相対的に肥満と関連する」、「夜3時間しか眠れないために昼間寝ている」など、色々と考えられます。

編集:「研究結果はあくまで参考程度に」とは思っていても、つい気になってしまいます。夜も寝て、運動もしているので、少し安心できました。

山田:そうですね。昼寝自体が悪いことだ、とはこの研究では言えないのですね。