「生協の白石さん」ここに極まれり!


本書にはアラフォーのお悩みだけでなく、令和の現役大学生のみなさんからの質問も多数収録。奇想天外な質問に筆者なら答えを窮するところですが、白石さんはたじろぐことなく、果敢に挑んでいきます。その中から、筆者の独断と偏見で選ぶ、「生協の白石さん」ここに極まれり! な2選をご紹介!

白石さんへの質問・相談
 
写真;shutterstock
Q.夏日、真夏日、猛暑日、さらには酷暑日まで。
次は何になるのでしょう?

 

白石さんからの答え

A.きわめて高い確率で、やがて秋になるかと思われます。
 
 

白石さんへの質問・相談


Q.白石さんの一番好きな擬音はなんですか?
 

白石さんからの答え

A.この世に生を受けて、50年余りが過ぎました。振り返ればあっという間のような、とは言え、様々な思い出が胸中に去来いたします。その中で、好きな擬音を尋ねられたのは生涯初の出来事です。

おそらく尋ねられたことのある人の方がごく少数派ではないかと、不意でありながら感慨を深めております。

また、擬音に対する嗜好および興味関心の面で考察すると、さながらASMR効果の訴求に特化した動画の再生数が伸長する真相のアプローチにアハ体験したような心地です。

いずれにせよ、初めてのことに触れるというのは自らの経年に依らず、胸の鼓動を高鳴らせてくれるものです。貴重な機会を与えてくださり、厚く御礼申し上げます。前置きが長くなりました。一番好きな擬音は、きゅんです。

いかがでしたか? 伝説の「生協の白石さん」は、今でもやはり伝説であり続けています。何より、白石さんの回答がどれもこれも発想の斜め上をいく「そうきたか!」というものばかりで、カチコチに固まっていた思考力がホワホワと解きほぐされていくのを感じます。前作で抱腹絶倒した人も、今作で初めて「生協の白石さん」を知る人も、ぜひその世界観に触れてみてください。ご存知ない方のために念のためお伝えすると、「生協の白石さん」はれっきとした実在の人物で、2022年10月の尿酸値は4.5だそうです。

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白石昌則(しらいし・まさのり)さん
昭和44年6月9日生まれ。日本生活協同組合連合会の職員。東京農工大学生協に勤務していた際、「ひとことカード」に書かれた要望や質問に対する、真面目かつウィット溢れる回答で話題となり、2005年刊行の『生協の白石さん』は累計100万部の大ベストセラーとなった。

『帰ってきた生協の白石さん』
著者:白石昌則 講談社 1320円(税込)

100万部の大ベストセラー『生協の白石さん』から18年。かつて大学生だった若者たちも今やアラフォーになり、白石さんも50代に。そんな大人同士だからやりとりできる、人生の悲喜交々が詰まった質問・回答に加え、令和の現役大学生の質問も収録! 仕事の悩み、自分自身のこと、家庭、ライフスタイル、恋愛、そしてお金……白石さんにしか紡ぎ出せない、ウィットに富んだ回答に爆笑し、時に励ましをもらえる本書は、前作ファンはもちろん、当時の「生協の白石さん」旋風を知らない人でも楽しめる「癒し」の一冊です。


構成/金澤英恵


 

※初掲時、記事の表記・表示に一部誤りがありました。お詫びして訂正いたします。