子どもを励ます言葉よりも、「お母さんはこう思ったよ」を伝える


お母さん:失敗してもいいというのはとてもよくわかります。失敗して落ち込んだときには、どんな言葉をかけたらいいのでしょうか? 本人が元気になるような言葉をかけてあげるのが難しくて。

「逆に、本人を元気づけるような言葉っていらないんですよ。たとえば、失敗した子に『失敗しても次があるよ、よかったじゃない』って言っても、その子は『全然よくないわ!』って怒りますよね(笑)。

でも、『私は、あなたがチャレンジしたことをよかったって思ってるよ』って伝えることが大事。失敗した人にかける言葉って何も正解はないんです。だからお母さんがどう思ったかってことを伝えればいい。その言葉をどう受け止めるかは本人の自由です」

お母さん:そこまで責任を持たなくていいってことですね。

「いいですよ。だって別々の人間なんですもん。」

お母さん:自分がかけた言葉によって、自分と同じ考え方に娘を誘導してしまったらどうしようって思って、つい言葉を探しちゃうんですよね。

「いや、もう言葉を探してるのが逆にむかつきますよ! それって気を使われているってことで、逆に傷ついちゃうかも。親に気を使われるってイヤじゃないですか」

娘さん:(笑う)

お母さん:ああ〜、なんか目から鱗でした!

 

「お互いに言いたいことを言うっていうのがコミュニケーションの基本です。ぜひ今のうちから、自分の気持ちを相手に伝える練習をしてほしい。

そのためには、まずはお母さんが娘さんに自分が思っていることを気を使わずに伝えること。気遣いは愛だし優しさなんだけど、それよりも自分を優先させなければいけないこともあると思うんです。人より先を歩いていくリーダーのはなれ型にとってはそれが大事な要素です」