筋肉や骨の維持、認知症リスク軽減のためにも男性ホルモンは重要

 

このテストステロンは、女性の閉経後の生活の質を左右するものであると関口先生は話します。

「閉経を迎える前までは女性ホルモンが潤沢にあるので、テストステロンの活躍は陰に隠れていますが、閉経後に女性ホルモンが減少するとテストステロンのはたらきが頭角を現してきます。女性の血中にある男性ホルモン/女性ホルモン比が、同年代の男性に近くなってくるのです。

これによって、以前よりもハッキリ意見を言うようになったり、行動力が高まったり、性欲が上がったりなどの変化が生まれます。家庭内で夫と妻の力関係が逆転し、女性が主導権をとるカップルが多くなるのは、性ホルモンバランスが関与しているのです。

 

一方で、テストステロンは筋肉や骨の維持を担っています。もし閉経後の女性が、女性ホルモンだけでなくテストステロンまでも枯渇してしまうと、フレイルや寝たきりにつながっていきます。また、テストステロンが低いと脳機能が低下しやすく、物忘れが多くなり、認知症になりやすいという報告もあります。健康寿命を伸ばすためにもテストステロンが重要なのです。

また、社会的に活躍している女性はテストステロン値が高いという海外の論文も多数出ています。女性におけるテストステロンの行動活性力は、国際的にも注目されているのです」

生涯で有効にはたらくテストステロンの量はおちょこ一杯程度なのだそう。なので、超微量でもアップすれば生きる活力が増し、更年期以降の人生を豊かにすることができます。

まずは生活の中で楽しんでできる「テストステロン活」をはじめてみましょう!