恋人の「二人のマリー」はどちらも人妻だった

そんなリストの恋愛遍歴やはり派手だったようで、今でいうところの“文春砲”を浴びそうなスキャンダルがいくつもあったのだそう。例えば、ピアニストのマリー・モークとの親密な関係。「マリーは、作曲家のベルリオーズと婚約破棄し、有名ピアノメーカー、ブレイエル社の御曹司と結婚している人妻。しかもリストは、そのベルリオーズともプレイエルとも友人」だったというから、ドロドロ感がすさまじいです。しかし、リストの恋愛遍歴はここで終わりません。

 

「さらにリストはこの頃、子供もいる別の年上の人妻とも関係を持っていて、駆け落ちして離婚させちゃったりもする。(中略)ややこしい話で恐縮だが、この駆け落ち相手も名前がマリーである」

ピアニストのマリーとの交際と同時期に、駆け落ちをしたのもマリー(こちらは作家)。しかし、結局二人は正式な結婚には至らなかったそう。これが、リスト24歳の頃のことでした。