一人にしか注がない「愛」と、10人にでも配れる「愛」


旦那様と出会って10年になるモン・シャットさんは、現在29歳。19歳から長いお付き合いの末、ゴールインされたのだと想像します。その分、色々な男性とお付き合いする機会は少なかったのではないでしょうか。そのことが、不倫相手のことをことさら印象づけ、体の相性のよさを「本当の愛」だと勘違いしている可能性もあるのでは、と感じています。

あなたが考える「本当の愛」とは何でしょうか。私は、旦那様と長い時間をかけて愛を育んでこられたモン・シャットさんは、豊かな愛情の持ち主だと思います。旦那様とご家族もそんなあなただからこそ、温かな愛を惜しみなく注ぎ続けていらっしゃるのでしょう。私には、とても誠実でかけがえのない愛の形だと感じます。

一方、不倫相手の彼の愛はどうでしょうか。彼が少々ずるいと感じるのは、一定の距離を保ち、安定を差し出さず、たまに刺激的な「愛」だけを与えていることです。この愛の配り方ならば、その配り先は一人でなくても、たとえ10人を相手にだってできてしまいます。

世の中には、たくさんの男性と女性がいます。結婚をしていても、魅力的な異性と出会う機会は当然あるでしょう。ですが、旦那様やご家族のように「あなただけ」に愛情を注ぎ続け、安定をくれるお相手とはそうそう出会えるものではありません。これを「本当の愛」と呼ばずして何と呼ぶのでしょう。

 


人生の選択の責任を取るのは、誰でもない自分


ここまで、モン・シャットさんとしてはあまり聞きたくない言葉だったかもしれません。ただ最終的には、自分の人生の選択をするのも、その責任を取るのも自分自身。旦那様やご家族を傷つけてでも、離婚をして飛び込んだ不倫相手との関係が、実は「本当の愛」ではなくあなたの片想いだったとしても、それもあなたの選択であり、あなたの責任です。思い描いた結末を得られなくても、相手を責めることはできません。

それでもいい。慰謝料を一人で背負うことになり、生活や心の安定を手放してでも、自立して一人で支払っていく覚悟がある。そうおっしゃるなら、私は何も申し上げることはできません。ですが、最後にもう一度だけ、あなた自身の胸に語りかけてみていただきたいのです。今あなたの目に映っているのは「恋に恋している自分」ではないでしょうか? あなたの「本当の愛」の根拠とは何でしょうか? 冷静に何度も繰り返し問いかけてから、後悔のない決断をしていただきたいと思っています。

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取材・文/金澤英恵


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