忸怩たる思い


コロナ禍は書店に大きな影響を与えました。人口の少ない地域だけでなく、都市部に住んでいる方でも「近所の書店が閉店した」という記憶のある方はいるでしょう。

そうした中で、凪良さんは全国の書店をまわったといいます。新刊だった『汝、星のごとく』についての話だけではなく、これまでの応援に対するお礼をするためです。そうして、やっと書店員の方々に直接会って感謝を伝えることができたといいます。

「お世話になってきた書店のみなさんに対してもっと何ができるのだろう。書店に行く人を増やしたい。書店は本を買うだけではなく、様々な出会いと喜びのある場所だということを伝えたい」
そうした思いから、今回の“花火大会”は企画されたのです。

「『汝、星のごとく』花火大会」第一弾として開催されるのが、「スマホで打ち上げよう。本屋であなただけの手のひら花火」。

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開催日:8月14日(月)~ 9月13日(水)
参加費:無料 場所:全国およそ300の書店にて
 

書店店頭のポスターから二次元コードを読み取ると、手にした本や書店店内のお気に入りの場所を背景に次々と花火が打ち上がります。背景と花火組み合わせは無限大。そのまま眺めて楽しむもよし、写真を撮るもよし。書店で撮影した花火をSNSにアップしてくれた人には、図書カードをプレゼントするSNSキャンペーンもあります。

 

書店の中で花火があがる?


8月19日(土)には、六本木 蔦屋書店で、1日限りのSpecial 感謝祭「本屋でプロジェクションマッピング花火」が開催されます。書店の壁に打ちあがるのは、作品のなかでも印象的なシーンとして登場する愛媛県今治市の「おんまく」花火。

大型のプロジェクションマッピング花火とともに、凪良さんがセレクトした作品10選や「縁日の屋台」で、様々な本と出会うイベントも予定されています。

「今回の企画は『汝、星のごとく』の名前を冠したものではありますが、それだけではなく、読者の皆さんが書店さんに足を運ぶきっかけとなり、そしてSNSのシェアなどから本を読んでみよう、と思ってくれる人が少しでも増えてくれることを期待し、開催したいと思いました。どうか皆さん、一緒に『本屋』を盛り上げませんか? 本屋で花火を打ち上げませんか?」(『汝、星のごとく』担当編集の河北壮平氏)

猛暑の続く夏、様々な思いがつまった花火が上がります。

『汝、星のごとく』
著者:凪良 ゆう

風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂。ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして成長していく。生きることの自由さと不自由さを描き続けてきた著者が紡ぐ、ひとつではない愛の物語。
 

 

著者プロフィール
凪良ゆう(なぎら・ゆう)

京都市在住。2007年に初著書が刊行され本格的にデビュー。BLジャンルでの代表作に連続TVドラマ化や映画化された「美しい彼」シリーズなど多数。17年に『神さまのビオトープ』(講談社タイガ)を刊行し高い支持を得る。19年に『流浪の月』と『わたしの美しい庭』を刊行。20年『流浪の月』で本屋大賞を受賞。同作は22年5月に実写映画が公開された。20年刊行の『滅びの前のシャングリラ』で2年連続本屋大賞ノミネート。本書は、第168回直木賞候補、第44回吉川英治文学新人賞候補、2022王様のブランチBOOK大賞、キノベス!2023第1位、第10回高校生直木賞、そして23年、2度目となる本屋大賞受賞作に選ばれた。

【画像で紹介】画期的!デジタル花火大会に込められたメッセージ
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