自己満足だったとしても、
自分が楽しむことはやっぱり大事


やってよかったことBEST 3
1位 誰かの役に立てるのは、やっぱり嬉しい!何よりこれが一番。自分の髪の毛が誰かの役に立つこともですし、こうやって記事化することで、一人でもヘアドネに興味を持ってくれる人が増えたら嬉しいなぁ。

2位 新しい自分に出会えた!髪を人生で一番長く伸ばし、普段しないようなヘアアレンジに挑戦できたのは楽しいことでした。また、ドネーションがなければ、いまみたいに短くすることはなかったと思うと、これをきっかけに新しい自分に出会えたなぁと思います。

3位 ヘアケア製品の違いをよく感じられたこれはちょっと特殊かもしれませんが……。様々な新製品を試す仕事をしていますが、髪が短いときはわからなかったであろうそれぞれの製品の違いについて、すごくよくわかるようになり、アイテム選びが楽しくなりました! それに、自分のためだけだと面倒くさくなるケアも、人にあげる髪の毛だと思うと頑張れました。
 

大変だったことBEST3
1位 シャンプー&ドライヤーに時間がかかるこれ、髪を切ってみてとても実感していますが、長いときと短いときは、びっくりするほど時間が変わります。やっぱり切ったら楽でしたね〜。

2位 抜けた髪の掃除が手間これは、家族にも迷惑をかけたな……と申し訳なく思っている部分。長い髪の毛の掃除は、リビングの床でも洗面台やお風呂の排水溝でもちょっと手間がかかります(ちなみに、抜け毛もドネーションできます。根気はいりますが、可能な方はぜひ)。

3位 髪が荒れるのは一瞬!これは先ほどの逆。ヘアケアの効果が感じやすいと同時に髪の荒れもあっという間に目立ってしまうので、極力荒れていない状態の髪を渡すべく、気を使いました。特にホットヨガに行くと髪がパサパサになりがちだったので、事前にオイルで保護して参加するようにしていました。


こんな感じで、大変なことももちろんありますが、それを補って余りある(と、迷惑をかけた人に言うのは恐縮ですが)楽しいこと・嬉しいことがたくさんありました。「これからやってみようかな」と思っている方へ、ぜひ伝えたい部分です。

あと、「他人の髪の毛って気持ち悪い」という声もネット上で散見されました。もしかしたらそういう方々は、集まった髪が前回紹介したように丁寧なトリートメント処理を経て、汚れもしっかり取られているということをご存知ないのかな、と。感じ方は人それぞれですが、私はここまでしていたら「気持ち悪い」とは思いません。

そもそも日本には「髢(かもじ)」という、髪を結う際に地毛では足りない部分を補う人毛のつけ毛文化が古くからあります。なので、この声にも過剰に反応する必要はないのでは、と感じています。大体、本当にウィッグを必要としている方が順番待ちをしている現実があり、その方々の声に耳を傾けて協力するほうがよっぽど大切です。

 

じつは、ミモレ世代の
ヘアドネーション参加率は高いんです!

写真:Shutterstock

近年、ヘアドネーションという言葉が随分と世の中に定着したように思いますが、実際、ミモレ世代の参加率や認知度はどうなのでしょうか?

JHD&Cの今西由利子さんによると、髪の毛を寄せられる方のうち約3割が40代以上だそうです。また、現在最も多いのは10代以下で、全体の約半数を占めています。「活動開始当初のボリュームゾーンだった20代&30代の方が親世代になり、お子さんと共に関心を持ち続けてくださっているのではないでしょうか」とのことでした。

こんなふうに、世代を超えてヘアドネーションの輪が広がっていくのは素敵ですね。これからもこの輪をみなさんと広げていけたらいいなと思います。みなさんの体験談なども、ぜひシェアしてくださいね!
 

第1回「【ヘアドネーション体験記】人生最長に伸ばした髪を人生最短にカット。リップラインボブに!」>>

第2回「ヘアドネーションの髪の長さや条件は?美容院でカットしてから寄附したあとを追ってみました【ヘアドネーション体験記】」>>


撮影/古谷 利幸[F-REXon]
取材・文/中田絢子
編集/國見 香
協力/Japan Hair Donation & Charity
 
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