2018年〜2019年

2018年12月25日。 ドレスコート/キャサリン・ウォーカー ヘッドバンド/ジェーン・テイラー クラッチ/マルベリー 靴/ジャンヴィト・ロッシ 写真:ロイター/アフロ

ご結婚から7〜8年が経ち、ルイ王子を出産されたのがこの頃です。
ボウタイや、襟付きといったキッチリ感のあるデザインに、ガーリーまたはエレガントなシルエットというのがキャサリン妃の定番で、当然スカートが基本でもありました。

そして、王室の恒例行事などでは、ワントーンコーデが主流になり、より華やかさが増し、キャサリン妃の王室における安定や存在感も高まっていきました。

そんな中でこの時期特徴的だったことが2つ。
一つが、ヘッドドレスの登場! お帽子よりもややカジュアルゆえに、エリザベス女王が同席される際には避けられるも、実は王室内でもトレンドとなり、これ以降一気に増える傾向に。英国では時代性やトレンドも、意外にも王室ファッションに簡単に受け入れられていくところが凄いですね。

2019年5月14日、バッキンガムシャー州、ブレッチリー・パークを訪問。 ワンピース/アレッサンドラ・リッチ クラッチバッグ/スマイソン 靴/エミー ロンドン 写真:REX/アフロ

もう一つが、アレッサンドラ・リッチの採用! ネイビーにピンドット、白襟のレトロなワンピースがデビューしたのが、ちょうどこの頃。

伝統的コンサバスタイルからいかにスタイリッシュに進化するかが、次なる大きな課題だったキャサリン妃にとって、このブランドとの出会いが答えに。
ウェディングドレス同様、“クラシック”がお得意のデザイナーのおかげで、一気にモード感のあるスタイルへと変貌を遂げることに。年齢的にも40代を目前にし、デザイン的にも露出を抑え、丈も膝丈からミディまたはロングへと、落ち着きのあるプリンセスファッションへとうまくシフトされていくこととなります。

 


2020年〜2021年

2021年5月24日、スコットランドを訪問。 ジャケット/ZARA スカート/ホープ クラッチ/メティエ 靴/ジャンヴィト・ロッシ 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

キャサリン妃にとってちょうど結婚から10年目の年といえば、ご存知の通りコロナ禍……。
マスク着用でのご公務が、今となっては懐かしいですが、すぐにズームでの公務を取り入れられたキャサリン妃は、ザラのジャケットが大活躍でした。バストアップでもきちんと見え、また色や素材のバリエーションがあるところも、キャサリン妃が長くお気に入りでいらっしゃる理由でしょう。パンツでカジュアルに合わせるのは勿論、異ブランドとのワントーンコーデという高度なテクを披露されたり、ジャケットコーデもセンスアップしました。

2021年3月11日、ロックダウン解除後初、ロンドン東部の学校を訪問。コート/マックス アンド コー ニット/ボーデン ネイビーパンツ/ジグソー ネイビーのクラッチ/イエーガー 靴/エミー・ロンドン 写真:代表撮影/ロイター/アフロ

一方で、大きな変化として、パンツスタイルが登場。その後スリムのみならずワイドパンツなど、シルエットのバリエーションも増え、気づけばスカートよりもパンツスタイルが多くなって行きました。
その着こなしも、ロングコートにワイドパンツといった上級コーデであったり、いち早くトレンドのピンクを取り入れ、甘さと洗練感があるキャサリン妃らしいスタイルであったりと、まさに急激にセンスアップされたオシャレぶりが印象的でした。